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ここはやはり様子見・・・。
-469 誰にだって出来ない事はあるはずなんだけどな・・・-
台詞だけを見ると師弟関係にある筆頭株主と上級人魚が貝塚財閥代表取締役社長の事をただただほったらかしにした様に思えるが、キャベツと紅生姜が必要となるのは間違いなく事実なので俺自身は2人(いややはり1人と1体?)の行動を否定してどうこう言おうとは思わない。結愛が追加の焼きそばを作ってお客さんに振舞っている間に具材の準備をしっかりとして欲しい一心だ、ただ(一応)真希子がこれから作ろうとしている豚玉がそのはずなのだが「どれがメインなの?」と問われると回答に困ってしまう気がする(その理由はただ1つ)。
真希子「結ちゃん、いくらお客さんが気に入って追加料金を払ってくれたからって作り過ぎない様にね?」
「あの貝塚財閥代表取締役社長が自ら腕を振るう」と聞いたお客さん達が鉄板の周りをすっかり囲んでしまっているので気合を入れて追加の「出汁醤油焼きそば」を作るのは良いのだが、結愛はちゃんと「あの事」を計算に入れているのだろうか(ヒントとして言わせて貰うがこの世界の住民皆が好美やガルナス、そしてメラの様だとは限らない)。
ピューア「師匠、大丈夫じゃ無いですかね?ほら、あそこをご覧頂けますか?」
弟子が手差しした方向を見てみるとそこには大食いで有名な巨獣人族達が数名程来ていた(『人化』しているみたいなので一応「名」で数えておこう)、どうやら「美味いお好み焼きを腹一杯食えるかもしれないぞ?」と上級巨獣人族のメンゾが連絡を入れた様だ(これにより別の心配事が発生しかけているが大丈夫なのだろうか)。
真希子「あらまぁ、いっぱい食べそうなマッチョ達が沢山来てくれているじゃ無いの。これは作り甲斐があるってもんよ、ねぇピューちゃん?」
ピューア「そ・・・、そうですね・・・?」
真希子の台詞から察すると『人化』した巨獣人族達は大学のラグビー部員の様な用紙をしている様だ(そしてついでに言うと真希子は筋肉質な男性が好みらしい)、ただ改めて言う事では無いがピューアにはイャンダという彼氏がいる事をちゃんと考慮に入れて欲しい。と言うか今ふと思ったんだが大企業の筆頭株主はいつからニクシーの事を「ピューちゃん」って呼び出したんだ?
真希子「あれ?あんたは好みじゃないのかい?連れないねぇ・・・、こんな弟子は破門にしちゃおうかね?」
ピューア「師匠、いくら何でも無茶苦茶ですよ!!まぁ私だって筋肉質な男性が好みだという事は否定できませんが、守君もあんな感じなんですか?」
真希子「守かい?いっぱい食べるイメージは強かったけどどうだったかね・・・?」
勿論(と言って良いのか分からんが)守の場合は「いっぱい食べる」と言っても恋人の好美程では無い事を改めて確認して欲しい、だって例のマンションの大家の場合・・・。
好美(念話)「ピュー、あんたにだって彼氏がいるのに私のを取るつもり?」
ピューア(念話)「こ・・・、好美・・・!!そんな訳無いじゃない、それに言い出したのは真希子さんなんだから・・・!!」
真希子(念話)「何言ってんのさ、先に聞いて来たのはあんたでしょう!!」
あらら・・・、「噂をすれば影」だよ。多分2人(いや3人)の様子をずっと『探知』していたんだろうね、まさかと思うけど豚玉が出来上がった時に『瞬間移動』でやって来るつもりだったのかな・・・?
好美(念話)「そ、そんな訳無いじゃん!!と言うか真希子さん、守がどうしたって言うんですか?!」
真希子(念話)「いやね・・・、個人的な目の保養に出来る様な良さげな男達が目の前に沢山いるから守も脱げばあんな感じなのかなと思っただけさ。」
好美(念話)「ちょっと待って下さいね、すぐに確認してきますから!!」
あらま、「まだメインを焼き始めてもいないのにもう来ようとしているのか」と思ったら仕事中の彼氏の所へと『瞬間移動』しちゃったよ。おいおい好美、守は仕事中なんだから邪魔しちゃ駄目だろ?はぁ・・・、いやな予感がするけど一先ず話を進めるか。
ネフェテルサ王国一の高さを誇る高層マンションの大家が恋人のいる豚舎へと『瞬間移動』した時、守は丁度放牧から帰って来た豚達に餌をやっていた。言ってしまえば1日の中で重要となる仕事の1つをこなしている最中なので決して邪魔をしてはいけないはずなのだが好美にとったらそんな事などお構いなしの様だ、騒ぎにならなきゃ良いけど・・・。
好美「守!!脱いで!!」
守「好美!!お前・・・、突然やって来て「脱いで!!」ってどういう事だよ!!」
ケデール「おやおや、好美ちゃんは大胆だな。ベッドは店の2階にあるからご自由に。」
店主さん・・・、違うんですよ・・・!!




