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438

そろそろやめます?


-438 駄目だこりゃ・・・-


 先程は俺も守に同情してつい「可哀想」と言ってしまったがよく考えてみれば光明とのディープキスをしつこくイジっていたので正に「自業自得」と言える状況だった、それにしてもあのキスは俺が羨ましくなる位に長かった様な・・・。


結愛「テメェもか、いくら何でもしつこすぎるぞ!!」


 悪かったよ・・・、守もそろそろやめておこうな。昔とあるバラエティ番組でも言っていたがしつこい男は女性(?)に1番嫌われるみたいだしこのままでは話が進まない、何よりさっきから割烹着姿でずっと待っているお袋さんが下手すればイラついてしまうので早く切り上げてしまおう。


挿絵(By みてみん)


結愛「ちょっと待て、何で「女性」の後に「(?)」が付いてんだよ!!何処からどう見てもお前好みの・・・、良い女だろうが!!」


 あのな・・・、ちょっとは否定しろよ。俺がいつ女性の好みを話したんだよ、それにお前が良い女かどうかは自分自身じゃ無くて周りが決める事だろうが!!


結愛「畜生・・・、まさかお前にそう説得されるとはな。悔しいが否定できないぜ、確かに自己評価が過ぎると「ナルシストじゃないか」と疑われかねないからな・・・。」


 そうだろ、勉強や仕事でも自分では「頑張った」と言えても結果1つで何もかも変わってしまうんだからな。そこん所はちゃんと考えないと駄目だぞ、守も分かったな?


守(念話)「分かったよ・・・、しつこくして悪かったよ・・・(何でこんな奴に俺まで説教されてんだよ)。」


 おい、聞こえてるぞ?


守(念話)「何も言ってねぇだろうが、何だってんだよ。」


 お前今、俺の事を「こんな奴」って言って(思って)たよな?分かるんだよ?


真希子(念話)「守・・・、言ったじゃ無いか。「この世界じゃ下手な事を考えたら駄目だ」って、何故かこうやって皆に聞こえちゃう時があるんだよ。」

守(念話)「母ちゃん・・・、説得力があり過ぎるよ。」

真希子(念話)「それより2人共、もう用事は済んだんだろ?そろそろ調理を始めるから守も仕事に戻りな。」

守(念話)「分かったよ・・・(ずっと働いていた俺を呼んだのはそっちだろうが)。」

真希子(念話)「守・・・、何だって?文句なら堂々と言いなさい。」

守(念話)「いや・・・、何でも無いです。仕事に戻りま~す・・・。」


 『念話』を切った真希子は息子の相変わらずの様子にため息をついてしまった、この事から言える事だがどうやら「変わらない事」は良い事だけでは無いらしい。


真希子「もう・・・、誰に似たんだか・・・。少なくとも私やあの人じゃないみたいだね。」


 この台詞から察するに守の性格は父・阿久津 明からの遺伝ではない様だ、突然変異という奴か?いや・・・、今は余計な事を考えない方が良いのかも知れないな。


結愛「それでおば様、今から何を作られるおつもりです?」


 真希子を目の前に「大人モード」を発動させた結愛、正直言って目の前の筆頭株主はある意味「育ての親」と言えるので素を見せても良いと思うんだが。


真希子「そうだね・・・、十分な材料があるみたいだから皆が好きな「アレ」にするかね。そうだ・・・、外に鉄板を出してお祭りみたいにやろうじゃないか!!」

結愛「お祭りですか・・・、また大胆な事を考えますね・・・。」


 アイデアを出したのは良いのだが、真希子は自分達が今何処にいるのかをちゃんと把握しているのだろうか。


メラルーク「あの・・・、バ、いやお姉さん?うち、トンカツ屋なんですけど・・・?」

真希子「だから何だってんだい、それと今あんたも「ババア」って言いかけたね?」


 まずい事になりかけたが何とかストップ出来たメラルーク、何とかそのままの雰囲気を維持して欲しい。


メラルーク「そんな事無いです、ただうち鉄板無いんですけど・・・。」

真希子「あらま・・・、それは誤算だったね・・・。」


あのさ・・・、トンカツ屋だぞ?

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