表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

429/668

432

ゆっくりだぞ・・・?


-432 何でそうなっちゃうの・・・-


 父親レイブンの意見を採用した新婚夫妻は早速2人で鉄板を持ち上げて出来上がった目玉焼きを皿へと滑らせる事に、ただ何となくだけど何と言うか・・・、逆じゃね?


ソン(当時)「いいか?慎重にだぞ、慎重にだぞ?折角綺麗に焼けているんだから形が崩れない様にな?」


 何となくだが「慎重に」という言葉に別の理由がある様な気がしたんだが・・・、それってまさか傍らで見ていた俺だけ?


ナイリ(当時)「分かっているよ、でも黄身が半熟のままの内に食べたいから急がないと。」


 決して急ぐ(焦る)必要は無いと思われる案件だと思ってしまう今日この頃、でも早くしないとお腹を空かせた子供が泣きだしちゃうぞ(そんな事は無いと願いたいが)?


子供「ねぇ・・・、まだなの?折角の白いご飯が冷めちゃうよ?」


 俺の記憶が正しければ一家が白飯を食いまくっていたのは前日の話だった様な気がする、確か最終的にはペンネが残りを全て攫ってしまったはずだが?


ペンネ(当時)「いや創造主さん、折角の米なんやけんたった1食びゃあで食う訳無いでしょうが。」


 まぁ・・・、おまはんがそう言うなら我がは別に構へんけど・・・、って何で異世界に存在するシルヴァー・エルフのあんたが阿波弁になってんねん!!


ペンネ(当時)「まぁ・・・、それは良いとして。」


 待たんかい、それは俺の台詞だろうが!!ちゃんと台本読み込んでなかったのかよ(多分俺の知らない所で渡されているはずなので)!!


ペンネ(当時)「読み込んでましたよ、でもついさっきADさんが来て「ここの台詞は監督がボケにしたいそうなのでペンネさんに言って欲しい」と言われたんです!!」


 監督って誰なんだよ・・・、いくら何でも俺の知らない所で話がおかしくなり過ぎていないか?もういいや、話を進めるぞ?

 ペンネによるとどうやら鳳凰からの「贈り物」であった米は大切に食べていく為に小分けにしていた様だ、確かにしっかりと育てた(?)米を1食で食べてしまうのは勿体ない。


ソン(当時)「ペンネちゃん、いつの間に白飯なんて炊いていたんだよ?」

ペンネ(当時)「折角美味しそうな目玉焼きが焼けているんだから土鍋で炊いたご飯に載せて丼として食べたいじゃない、それにおかずだけの食事なんて寂しいでしょ?」


 ペンネの言葉から察するに、新婚夫婦の食の好みは似たり寄ったりとなっている様だ。まぁ同じ好きな者同士で結婚したんだから良い話じゃ無いか・・・、けっ。


ナイリ(当時)「何だよ創造主、今の「けっ」ってのはよ。」


 い・・・、いや・・・、そんな事言った覚えは無いですけど(未だ独身の俺の前で見せつけてくれてるからじゃねぇかよ)?


ソン(当時)「気にすんなって、ほらまだ鉄板に目玉焼きが乗っているままなんだぞ?」

ペンネ(当時)「そうだぞ、早くしないと焦げ付いちゃうじゃ無いか。」

ナイリ(当時)「おいおい、何でペンネが創造主と同じ口調になってんだよ。」


 あらあら・・・、今回の監督様はこのシルヴァー・エルフ様をどうしてもボケに回したい様で御座いますねぇ・・・(気にしない方が身の為かな)。

 数十秒かけてゆっくりと丁寧に皿へと移された目玉焼きは奇跡的にまだ黄身が半熟のままでいた様だ、でもよく考えれば目玉焼き特有の「あの問題」が発生するんじゃね(取り敢えずマイク切っとこ)?


ナイリ(当時)「なぁ・・・、俺思ったんだけど誰が黄身を割るんだ?「自分の分の白身に他の人の分の黄身が付くのが嫌だ」って人も少なからずいるだろう?」

ペンネ(当時)「だったらさ・・・、こうすれば良いんじゃ無い?」


 そう言うとペンネは黄身の周りを持って来たフライ返しでなぞる様に切ってそっと持ち上げた(結構器用な奴だな)、そして土鍋の中で湯気の立つ米の上へと乗せた。


挿絵(By みてみん)


ソン(当時)「確かに良いアイデアだけど・・・、ねぇ・・・。」

ペンネ(当時)「何?文句でもある訳?」


少なくとも俺は無いっす

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ