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422

楽しい世界だ事・・・、フッ。


-422 さらを重ねる-


 大切にしている皿をソンに持ち出されたペンネが後から追いかけているが何処からの楽しそうにしている様に見えるのはこの世界の住民全員が呑んだり食べたりすることを好んでいるからが故か、それとも俺がこの世界の創造主(作者)だからが故かは考えるまでも無い。ただこの時点で唯一言える事は我々元の世界(日本)の人間皆が大好きな「あの香り」が漂っている事だけだった、遅かれ早かれこのシルヴァー・エルフも思わず庭に出て来たのでは無いかと推測できる。


ペンネ(当時)「ねぇ、とってもいい香りがするんだけど何やってんの?」


 分かり切っている事を改めて聞くところに何となくわざとらしさを感じるのは気のせいだろうか、ただ仕方のない事(と言うか不可抗力)だったのではないかと言うべきなのか。


ナイリ(当時)「お前って奴は・・・、どんだけ鼻が利くんだよ。耳が長いから聴力が良いと言うのはどっかで聞いた事があるけど、エルフって匂いにも敏感なのか?」

ペンネ(当時)「ううん、どっちかというと今日は鼻がつまっている方だよ。それに確かに私は聴力に自信があるけどエルフ皆がそうとは限らないと思うけどな、耳が長いからってそれは偏見って奴よ?ほら、今なら許してあげるから全てのエルフに向かって「ごめんなさい」しなさい。」


挿絵(By みてみん)


 おいおい、いくら新婚で仲が良いからってそれは度が過ぎないか?まさかの子供扱いに立派な「上級」の大人が反応する訳がな・・・。


ナイリ(当時)「ごめんなさい、もう見た目で判断しません。」


 こいつ・・・、本当にやるとはな。まぁ仲が良い証拠だって事にしておくか、それにしてもまさかと思うがソンはただただボケだけの為に皿を持ってきたわけでは無いよな・・・。


ナイリ(当時)「父さん、それで「ペンネの皿」だけじゃ無くて冷蔵庫に入っているはずの「ペンネのサラダ」を持って来てくれた?」


 複雑と言うか紛らわしいと言うか「「」(かぎかっこ)」が無いと分かりづらいだろうがよ、正直細かい事を気にするのも疲れて来たがこういう性格だから致し方ないのかもな。


ソン(当時)「えっと・・・、何の事だっけ?お前が「欲しいのはペンネの皿だ」って言うから持って来たんだが?」


 天然かよ、勘弁してくれよ!!皿だけ持って来たって空腹を満たせる訳がねぇだろうがよ、まさか「皿のある風景をおかずに飯を食え」ってか!!いや、「皿に盛られた料理を想像して飯を食え」ってか!!そんな貧乏飯だと折角の米、いや鳳凰フェンが泣くぞ!!


ナイリ(当時)「「皿」じゃなくて「サラダ」だよ、「ペンネ」違いでもあるし・・・。おかず無しで米が食える訳が無いだろ?」


 必ずしもそうとは言えない、米を極端に愛してやまない者(特に米農家)はおかず無しでもご飯をバクバク食べることが出来るはずだ(俺もその1人な上にシンプルな塩握りが好きな人だっているだろう)。


ペンネ(当時)「なぁんだ、そういう事だったの。じゃあお義父さんの代わりに私が持ってきてあげる。」


 3人にそう言って家へと戻って行くペンネ、1人でもまともな者がいる事が分かって安心しているのは決して俺だけでは無いはず。

 しかしそれから数分経過した後、ペンネが家から持って来たものに俺の考えは崩れ去ってしまった。どうやら義理の父も娘も1つの家族としてしっかりとした絆を結んでいる様だ、一安心すべきなのか分からんが(と言うよりこれ以外の表現を求められてしまうと一家の事を悪く言ってしまいそうなのだが)。


ナイリ(当時)「ペンネ・・・、何でまた皿を持って来たの?」

ペンネ(当時)「「更(皿)に」皿を重ねてみようかと。」

ナイリ(当時)「いや・・・、全く持って上手く無いんだが。」


 ただメンゾは辺りを見廻してペンネがいつからかしっかり者としてのポジションを守ってくれている事に気付き安心した、どうやら友人の妻が皿を持って来たのはただただボケを重ねたかったからという理由だけではなくサラダを取分ける様にと用意してくれていたためだったのだ。これで俺も安心できるな・・・、と思っていたんだが・・・。


ペンネ(当時)「それで?何を持ってくれば良かったんだっけ?」


 いや、分かって無かったんかい!!サラダはいつ出てくんねん!!


話が進まねぇよ!!

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