407
長かった・・・
-407 鶏と食生活-
何やかんやあって結婚した後でナイリとペンネの2人はソンのいる養鶏場(実家)での本格的に仕事を始める事にし・・・、って何だよ結愛。文句あんのか、あん?
結愛「あのな、あれだけ長々とした『回想』シーンを繰り広げてたってのに「何やかんや」って言葉で無理くり締めるのはどうかと思うんだが?」
はぁ・・・、お前ならそう言ってくると思ったぜ・・・。だがな、あれだけ長々としていると改めて文字に表すのも大変なんだから分かってくれよ・・・。
結愛「という事は単に「面倒くせぇ」から「何やかんや」で締めくくった訳か、創造主って自由な御身分なこったな!!」
そうだよ!!やっと分かったか、面倒くさがりなんだよ!!ほっとけ!!
全く・・・、取り敢えず本編(?)が中々進まないから進めて行くぞ?
結愛「しゃあねぇな、あんたが創造主だから邪魔したらまずいもんな。分かったからほら、早くしやがれ。」
はいはい、分かりましたよ(と言ってもまだ『回想』なんだよな)・・・。
実家にある鶏舎で餌やりの仕事をしながらナイリはとある事を思い出した、幼少時代にちょこちょこ両親の手伝いをしていた頃からの食生活についてである。
ナイリ(当時)「そう言えば・・・。」
やはり体が覚えていたからか、テキパキと仕事を進めて行く旦那の横で初めての事ばかりで動揺しながら自分のペースで1つひとつの仕事を丁寧に行っていた妻。
ペンネ(当時)「どうかした?」
ナイリ(当時)「いやさ・・・、やっぱり家の仕事がこんなんだから昔から食卓によく卵や鶏肉料理が並んでいたなと思ってさ・・・。」
ペンネ(当時)「何それ、贅沢じゃない。私両方好きだから羨ましいと思うけど。」
我々のいる元の世界(日本)では鶏肉として利用される「ブロイラー」と呼ばれる鶏が卵を産むことは無い、それに対して「レイヤー」と呼ばれる鶏が卵を産む種類として育てられているとの事だがこっちの世界でも同じなのだろうか。
ナイリ(当時)「確かに美味かったんだけどね・・・、ただここで育てていて卵を産まなくなった鶏はどうやって処分していたのかなって・・・。」
実はこっちの世界でも一応別々の種類として各々の鶏が育てられている事になっているらしいのだが、卵を産まなくなった雌の鶏を食肉用として出荷している光景を見た事が無かったとの事なのだ。
ペンネ(当時)「単純な事だと思うんだけど・・・、気の所為?」
餌箱に鶏の餌を丁寧に入れながら聞き返すシルヴァー・エルフ、「単純」とは一体・・・。
ナイリ(当時)「えっ・・・、そうなの?」
あらま、本当に気付いてなかったみたいだわ。
ペンネ(当時)「簡単じゃない、「自分達で食べてた」って事でしょ?」
ナイリ(当時)「そういう事か・・・、でも本題はそこじゃ無いんだよ。」
ペンネ(当時)「「本題」って?」
俺が解説するまでも無い事なのだが、どうしてソンは卵を産まなくなった鶏を食肉用に出荷したかったのだろうか。
ソン(当時)「何だ、そんな事か。それこそ「単純」な理由だよ。」
ナイリ(当時)「ビックリした・・・!!いつからいたんだよ・・・!!」
ソン(当時)「えっと・・・、「そう言えば・・・。」って所から。」
ナイリ(当時)「結構序盤じゃねぇか、何で出てこなかったんだ。」
ソン(当時)「いや・・・、2人で楽しそうにしてたから邪魔しちゃ悪いと思ってさ。」
どうやらこの場における夫婦の共同作業を鶏舎の出入口付近で静かに眺めていた様だ、多分俺もそうするだろうな。
ナイリ(当時)「相変わらずの悪戯好きだな、まぁ俺もそうなんだが。」
ソン(当時)「「蛙の子は蛙」って事さ、それで何の話だっけ?」
おい!!




