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住民が神と同等の能力を持つだなんて・・・、もうチート以上じゃねぇの?
-377 全く・・・、しっかりしてくれよな-
今思えば「全知全能の神」と称されるビクターを含めた「一柱の神(ラルー親子)」がお得意(?)としていた『自動翻訳』をダルラン光(旧姓:吉村 別にどっちでも良いか)が一時的に解除できる様になっていた気がする、ただまさかこの世界の創造主(作者)である俺が気分次第で偶にしか使わない『回想』までをも住民が使える様になっていたとは思わなかった。まぁ別にこの日記を書く(執筆する)上では何の支障も無いし、それより『回想』がある方がどちらかと言うと助かるので良しとするか(今の所使えるのは魔力が強く限りなくリッチやアーク・ワイズマンに近いとされる結愛位みたいだからな)。
結愛「悪かったよ、でも口下手な俺が過去の状況を説明するよりは良いと思ったんだよ。」
お前が口下手だって?!そんなんでよく貝塚財閥をここまで(と言うかこの世界で)大きく出来たな・・・、関係ねぇか。
結愛「あのな・・・、俺だって大変だったんだぞ!!元の世界ではそうなっちまったが、こっちの世界でも死んだ「くそ親父」の所為で危うく大切な信頼を失いかけたんだからどれだけ苦労したか・・・。ある意味あんたの所為なんだぞ、反省しろよな!!」
何かスンマセン・・・、って何で俺が謝らなきゃいけねぇんだよ!!「過去があるから今の自分がある」って考えもあるだろうが、それに結愛!!もう1つ十分に可能性のある事象を考えた事はねぇのかよ!!
結愛「チィッ・・・、何だってんだよ!!」
お前も「優秀な魔法使い」なのに分かんねぇのか?結構単純な事だぞ?
結愛「分かる訳ねぇだろ・・・!!俺はそういうの苦手なんだよ!!」
分かったよ、このままじゃ話がなかなか進まんからヒントをくれてやる。良いか、「この世界の貝塚財閥本社のある国の国王とお前の大きな違い」だ。それ以上のヒントはやらんぞ、良いな!!
結愛「んだよ・・・、「本社のある国」って言えばバルファイ王国で国王って言えばパルライさんだよな・・・。あの人も俺と同じネクロマンサーだったか・・・、確か違いと言えば俺の師匠がアーク・ワイズマンのリンガルス警部でパルライさんの師匠はちらっと聞いただけだけどネフェテルサの雑貨屋の店主・・・。何て人だったかな・・・、そうだ!!ゲオルさんだ!!「リッチ」のゲオルさん・・・、あっ!!」
分かったか?「リッチ」と言えば「アンデッド」だ、言わば「死者」だよ。俺が言いたかったのは「死しても尚、この世界に現れる可能性が十分にある」という事な・・・、ってビクター邪魔すんな!!
結愛「何だよ、俺達の見えない所で何が起きてやがる!!」
先程から目の前でただただ頭を抱えるばかりの巨大財閥代表取締役社長の姿を見ていた人魚たちは何も出来ずにいた、仕込みをする店主の手が止まっている位だから仕方ねぇか。
ビクター「安心しろ、「ネルパオン強制収容所」において死刑が執行された者の霊には我々が特例で制限をかけているんだ。それに元々天界とは別の遠い世界へと飛んで行ったはずだから制限がなくともよっぽどの事が無ければ戻って来る事はあるまい、ちゃんと向こうの管轄の神と連携を取っているから大丈夫だ。」
おいおい、そんな話俺は全く知らなかったぞ?申請書の写しと許可証はあるのか?
ビクター「申請書・・・、あった。これこれ、ほらちゃんとあったでしょ。」
おい!!これは「写し」じゃなくて俺に渡す「原本」じゃねぇか、それに向こうサイドの判子を貰ってからほったらかしだろうが!!道理で俺が知らないはずだぜ・・・。
あのな、前から言っているだろうがよ!!「大切な事は必ず上司の俺に「ホウ(報告)・レン(連絡)・ソウ(相談)」しろ」って!!あー、もう怒った!!
「全知全能の神」ビクター・ラルー君、貴方はこれから半年の間50%減俸です!!しっかりと反省しなさい!!娘さん達にもちゃんと言っておきますからね!!
ビクター「創造主様、そりゃあ無いですよ!!半額も引かれたらこれから半年の間どうやって生活しろって仰るんですか!!」
これを見ろ、俺が知らないとでも言うのか?確かこの前天界にあるパチンコ屋でドル箱を40箱も積んで勝ち逃げしてたよな?言っておくがあそこの店長は俺の知り合いだぞ?
ビクター「う・・・、うそぉ~ん・・・。」
この世界は本当に日本とあんまり変わらない




