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339

有名人が来たらやっぱりこうなるよね


-339 そう言えば・・・-


 数分経過してやっと競艇場前におけるざわつきが治まって来た中、「そろそろか」と頃合いを見たバハラは『人化』して普段通りの状態へと戻った(と言っても元々混沌龍なので何方の姿を普段と呼ぶべきなのかが分からないが)。

 一行は一先ず場内の店へと歩を進ませた。


好美(当時)「相変わらずの有名人ぶりだね、やっぱりテレビの影響力を舐めてはいけないね。」

バハラ(当時)「笑い事じゃないよ、まだ私の姿を見慣れていない人だっているんだからそれなりに気を遣わなきゃいけない事を分かっておくれよ?」


挿絵(By みてみん)


 そんな中で場内を数分程歩き店へと戻ってきた、「やっぱりな」と思う人も少なくないと思うが好美の右手には出走表と投票用のマークシートが。


バハラ(当時)「それにしてもあんたはいつでも「遊ぶ」という事を忘れないんだね、私も見習いたいわ。」

好美(当時)「良いじゃん、趣味を持つことは良い事だと思うけどな。」

女将「そうだよ、仕事ばかりの毎日じゃ疲れちまうからね。」


 自然な感じで会話に入ってきたがバハラと女将は今日が初対面だ・・・、多分。


バハラ(当時)「そう言えば好美ちゃん、こちらの方は・・・?」


 優しい眼差しを向けて女将を手差しするバハラ、今ではすっかり有名人となった混沌龍と言えどしっかりと礼儀をわきまえている。


好美(当時)「ここの女将さん、今日バハラさんに来てもらったのはこの人と業務提携を結んで貰おうと思ってさ。」

女将「「業務提携」?!あんた唐突に何言ってんだい?!」

バハラ(当時)「そうだよ、そう言う事はシューゴさんって人に相談しなきゃいけないんじゃないのかい?」


 するとポケットからスマホを取り出した好美、画面上にはシューゴから来たメッセージが表示されていた。


シューゴ(メッセージ)「「ビル下店」の事だから好美ちゃんの自由にしてくれて良いよ、何せオーナーは好美ちゃんなんだからね。」


 よく見ると好美が「ビル下店」のオーナーを始めてすぐの日付となっていたが今はそれを気にする程の余裕なんて勿論ない、今話し合うべきなのは女将とバハラでどういった業務提携を行おうとしているのかという事。


バハラ(当時)「ハハハ・・・、あんたって心底信用されているんだね・・・。それでどうするつもりだい?こちらの・・・、女将さん・・・、ってあんたよく見ればバハムートのヤエルじゃないのかい?」


 ぽかんとした表情を浮かべる好美、そう言えば女将さんって自分の事をドラゴン族って言っていた様な・・・。


ヤエル(当時)「そうかい、やっぱりあんただったのかい。「バハラ」って何処かで聞き覚えのある名前だって思ったんだよ。」

バハラ(当時)「あんたこんな所で店なんかしていたのかい?ずっと故郷さとで農業の手伝いをするものと思っていたんだけどね、どういう風の吹き回しだい。」

ヤエル(当時)「実はね・・・、私もどうしようか悩んでいたんだよ。でも農家だけが職業じゃないって思ったんだ、何と言うか「やらずに後悔するならやって後悔した方が良い」って思って一念発起って奴だよ。」

バハラ(当時)「そうかい、それにしてもあんたその服似合ってるね。何か羨ましいよ。」


 あの~・・・、お話し中申し訳ないんですが先程「時間が無い」と仰っておられませんでしたかね?。


バハラ(当時)「そうだ、すっかり忘れてたよ。また今度お茶でも飲みに行こうじゃないか、それで今日はどうしたんだい?」


 唐突にオーナーへと視線を向ける副店長、ただオーナー自身は別の事に集中していた。


好美(当時)「えっと・・・、スタート展示通りの並びで走れば内枠2艇が凹んで3号艇が差し込んで5がついて行くと考えるとすれば・・・。」

バハラ(当時)「ちょっと・・・、好美ちゃん・・・?」

好美(当時)「ちょっと待って!!今締め切り5分前なの!!」


「遊ぶ事」を決して忘れない好美

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