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夜勤族の妄想物語4 -7.異世界ほのぼの日記3~今カノと死に別れたので元カノと同棲生活を始めます~-  作者: 佐行 院


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328

世の中そこまで甘くはない


-328 労働者の権利-


 当然の様にピューアに断られた好美は一先ずバハラにある程度の場所を聞いた後に『探知』を使用して狙いを定め『瞬間移動』した、まぁ以前から転生者達がよくやっていた事だったので今頃説明する必要もないのだが。


好美「ここが・・・、バハラさんの家庭菜園?何と言うか・・・、思った以上に凄いね。」


 おおよそでの推測だが、そこには大体20haヘクタール程の広大な畑が広がっていた。周囲には滝や河川が存在して水車が設置されている、どうやら農耕に必要な水は基本的にそこから引いている様だ。

 好美は目を輝かせながらど真ん中に広がる畑を指差して尋ねた、一目見ただけだがこの家庭菜園でも1番面積を使用している様に思われる。


挿絵(By みてみん)


好美「この畑で作っているのは何?」

バハラ「これかい?これは玉ねぎとキャベツさ、やっぱり年中の消費量が最も多い野菜を作るのが良いかなと思ってね。」


 確かに日本(元の世界)における玉ねぎの消費量は他の野菜に比べれば断トツに多い、それに家庭料理におけるキャベツの使用率も高いというのが事実だ。ただそれらが1つの畑で育てられる事などあるのだろうかと困惑してしまうがやはりそこは「何でもありの異世界」、神々が便利な様に気候まで作り変えてしまったのだろう。よく考えれば光の家庭菜園でも野菜が良く育っていた様な気がするが・・・、関係無いか。


バハラ「丁度美味しく育った時期だと思うからそこから収穫していこうと思っていたんだ、好美ちゃんが来てくれて助かったよ。手伝ってくれるかい・・・、ってあれ?いつの間にか人数増えていないかい?」

好美「へっ・・・?」


 好美が後ろに振り向くと知らぬ間に転生者が2名程ついて来ていた様だ。


好美「結愛に美麗!!」

結愛「偶には俺達も土いじりしたくなるじゃねぇか、悪くねぇだろ?」

美麗「そうだよ、こんなに楽しそうなイベントを好美に独り占めさせるなんて勿体ないよ。」


 まず「イベント」と呼ぶべきか分からない上にただの土いじりでは無い事をご理解いただきたい、それに大企業の代表取締役社長である結愛がその様な事をして良いのだろうかと考え込んでしまうし光明はどう思っているのだろうか。


好美「2人共、仕事は大丈夫な訳?」

美麗「私は有給取ったから問題無いよ、貝塚運送(結愛の所)って前の会社より良い所だから助かるんだよね。」

結愛「いやいや、労働者の権利を守るのは経営者としての義務だから当然だって。」


 何となく今結愛が言った「労働者」に光明は入るのだろうかと疑問に思ってしまったが今は気にしないでおこう、でないと話がなかなか進まない。


結愛「安心しろって、光明なら今有給を利用してダンラルタの離島でバカンス中だからよ。」


 ダンラルタにバカンスなんてあったんだな・・・、って社長と副社長がいない状態で会社は大丈夫なのかよ!!


結愛「大丈夫だって、今日と明日はヒドゥラが何とかしてくれるっぽいからよ。やっぱりラミアって俺達人間に比べて頭の回転が速いから助かるんだよな。」


 腕を組みながら頷く結愛、今現在の状況が有難くて仕方が無い。


美麗「だから明日まで留守にするって言ってたんだ・・・、って大丈夫な訳?!」


 目を丸くして驚く美麗、何か問題でもあるのだろうか。


結愛「何だよ、アイツは貝塚運送で車両のメンテナンスをしているが一応俺の秘書だぞ?」

美麗「だからそこが問題なんだってば、秘書の仕事と車両のメンテナンスがずっと続いていたから2週間程休みが無い状態が続いていたの!!私からも「そろそろ休んで」って言ってたんだけど「大丈夫だから」って聞かなくて、お願いだから結愛からも休む様に言ってよ!!」

結愛「そこは・・・、美麗の仕事だろうが。貝塚運送の事は美麗に任せるって言っただろ。」


 結愛の意見は間違ってはいないが、美麗の発言も真実である事を考える必要がある。


結愛「分かったよ・・・、急いで秘書課に連絡するから待っててくれ・・・。」


後先をちゃんと考えないからそうなるんだぞ、まぁよくある事か

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