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263

呆気なく解決した脱獄事件の後


-263 解決しても解決しない-


 好美が悪戯心で取得した(いや『作成』した?)と思われるスキルにより大問題とされていた脱獄事件が思った以上に呆気なく解決してしまったので転生者達はポカンとしていた、特に幼少から憎んでいた相手が絡んでいたので長期戦を覚悟していた結愛はその場で立ちすくむしか出来なかったがこの事件で60話以上(約2カ月)程かかったんだから作者としてはこっちの身の苦労も考えて欲しいという気持ちもあったり無かったり・・・。


結愛「馬鹿野郎、ここに来るまであんたが脱線しまくったからこうなったんだろうがよ。何事も無く事件解決までちゃんと話を書いていればここまで引っ張る事は無かったと思うんだが?」


 そう言われてもよ、この事件の間に新たな登場人物やら関係性やらが出まくったから仕方が無いだろうが。と言うかそう言った裏事情をここで話させるんじゃねぇよ!!


結愛「今更何言ってんだ、この万年平社員が!!それにこうやって言い争っているのも勿体ねぇんじゃねぇのかよ!!」


 ・・・、確かにその通りだ・・・。天秤座のB型だからが故の性格が露呈してやがるぜ。仕方ねぇな・・・、一先ず話を進めるとするか。

 色々あったがやっとの思いで事件を解決した転生者達は一先ずネフェテルサ王国に戻る事にした、ただ好美が管理するマンションに戻った時には料理などする気力も無かったので1階にある「暴徒の鱗 ビル下店」へと向かう事に。店に入って好美の姿を見た瞬間、店長と副店長が留守番をしていた子供の様に抱き着いて来た。


デルア「好美ちゃん!!」

イャンダ「長い間店どころかビル自体を空けて何処に行っていたんだよ!!心配させてんじゃねぇよ!!」

好美「ごめんって、卒業旅行に行ってただけだし守が一緒だったから大丈夫でしょ。」

デルア「それが一番心配になる要素じゃねぇか!!」

イャンダ「そうだぞ、変態彼氏と一緒とか一番安心出来ねぇ!!俺達の大切な好美ちゃんに何かあったらと思うと・・・!!」

好美「あのさ・・・、そんなに心配しなくても・・・。」

イャンダ「馬鹿言うな、好美ちゃんは俺達の妹みたいなもんだぞ!!心配するに決まってんじゃねぇか!!」


 涙目になっていた様子から2人が家族以上によっぽど心配していた事が伺える、ただ「家族」と言えば1件片付けなければならない案件があった様な。


好美「そう言えばイャンダ、ベルディさんに会ったよ。」

イャンダ「ベルディって・・・、兄貴あいつに?またどうして?」

好美「いや、偶然泊まった旅館にいたのよ。実はそれに関してちょっと話があってね。」

イャンダ「もしかして、兄貴の旅館に支店を出そうって話じゃないよな?」


挿絵(By みてみん)


 好美はビクッとしていた、本人はじわじわと話を近づけていくつもりだったがベルディ本人から既に連絡を受けていたのでその必要はなさそうだ。ただコロニー兄弟が不仲なので大丈夫なのかと心配していた好美はまずイャンダの意見を真正面から聞くつもりでいた。


好美「知っているのなら話は早いけど、イャンダ自身は良いの?」

イャンダ「別に何の支障も無いけど、どうして?」

好美「いや・・・、ベルディさんとの仲があんまりって聞いたからさ。」

イャンダ「まぁ、そういう事は時間が何とかしてくれるんじゃないかなと思うんだよ。」


 2人の間では話が上手く纏まりそうだが黙っていなかったのが約1名、この場にいて決して放っておいてはいけない大事な人員。


デルア「待てよ、イャンダがここから抜けるとしてここの店長は誰がするってんだよ。」

好美「そんなの1人しかいないに決まってんじゃない。」


 好美はデルアの目をじっと見て答えた、まさか・・・。


デルア「え・・・、俺?」

好美「うん、そろそろ良いかなと思ってさ。と言うか他に誰がいるってのよ。」


 確かに2人でずっと回して来たからそれなりに経験が豊富となって来たのは否めない、しかし「ビル下店」は2人がいるから成り立っていると言っても過言では無い。


イャンダ「俺は反対しないよ、でもデルアがまだ躊躇ってるみたいだから良いのかな。」


 店長は副店長の表情を見て新店への異動をどうしようか悩んでいた、例えオーナーの言う事だとしてもあまりにも急すぎる話だからデルアは中々首を縦には振れなかった。


さて、デルアはどうするつもりだろうか

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