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262

あっさりと解決した理由とは


-262 役に立った「つまみ食い」-


 茂手木は先程まで自分の手元にあったはずの宝箱をどうして好美が持っているのか分からず手元を再確認していた、しかしどうやって奪い取ったと言うのだろうか。


好美「簡単な事だよ、異空間から手だけを出して茂手木が油断している隙にひょいっと奪い取っただけって言えば良いのかな。」

ビクター「そうなのか・・・、別に好美ちゃんが盗賊になった訳じゃ無いんだよね。」

好美「し・・・、失礼な事を言わないで下さいよ!!私はちゃんとした社会人ですよ!!」

ビクター「そう・・・、だよな?疑って悪かったよ、今度ビールでも奢らせてくれ。」


 俺は個人的にビクターの言葉が嬉しくないと言えば嘘になるが、ここだけの話、好美は以前から使用していた盗賊系統のスキルである『掴み取り』を使用していた。と言うかいつの間にそんな厄介そうなスキルを取得しているんだよ。


好美「いや・・・、美味しそうな物があったらつまみ食いしたくなっちゃうのが人間の性じゃない?役に立つかなぁ・・・、と思ってさ。」

守「あのな、皆「いただきます」するまで我慢しているんだからつまみ食いはよせって前から言ってるだろ。」

好美「私は悪くないもん、守が作った物が美味しいのがいけないんだもん。」


 「美味しい事は罪」って事か、それにしても神々の前でイチャイチャするのはどうかと思うのだが・・・。


挿絵(By みてみん)


ビクター「ハハハ、まぁ一先ずだ、事件解決に役立ったから良しとするよ。」


 あ・・・、心の広いお方で助かりました。神様、作者としてお礼申し上げます。


ヌラル「警部さん・・・、俺達黒龍族を巻き込んでまで大事件を起こしやがったこの茂手木って奴はどうするんですか?」

ハラル「「脱獄ほう助」の罪でこの強制収容所に収監されると思います、それにしても思った以上にあっけなく解決しちゃったから我々が来た意味があったのか分かりませんね。」


 まさか好美の『掴み取り』で解決してしまうとは思わなかった一同、しかしよく考えればまだ茂手木を逮捕できた訳では無い・・・、と言いたかったのだが。


茂手木「い・・・、いつの間に!!」

好美「スッキリした、一度やってみたかったのよね!!」


 そう、再び好美の『掴み取り』が役に立った様でいつの間にか茂手木には手錠がかけられていたのだ。


ハラル「好美さん、我々の役割を取らないで頂けませんか?と言うかどうして手錠をお持ちなんですか・・・、ってあれ?」


 ハラルが自分の腰元を確認すると警察の人間として常備していた手錠が無くなっていた、まさかと思うがまた『あれ』を使ったんですか?


好美「何よ、人を盗人みたいに言わないでよ。ちょっと・・・、借りただけよ。」


 答えるのに躊躇うって事は少し後ろめたい気持ちがあったって事だよな、ほら、ちゃんと「ごめんなさい」しなさい。守も一緒に謝ってくれるはずだから。


守「おい!!俺を巻き込むなよ!!」


 お前な、彼女を守るのが彼氏の役割ってもんだろ。という事は一緒に謝るのも必須じゃねぇのか、え?


守「・・・、ったく・・・。仕方ねぇな、じゃあせーの!!ごめんなさい・・・、って何で俺だけなんだよ!!」

好美「私、悪い事してないもん。事件解決に協力した良い子だもん。」

守「でも好美、人から物を取るのはいけない事だろ。」


 折角事件解決の為に動いたのにこれでは好美が可哀想なので少し考えたハラルは気を利かせて好美を宥める事に。


ハラル「いや、好美さんは私が落としてしまった手錠を拾ってくれたんですよね?」


 こう言いながらハラルは好美にウィンクした、すると好美は調子に乗って・・・。


好美「そうですよ、警察の人が落とし物しちゃ駄目じゃないですか!!」


おい!!

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