236
だから・・・、話を進めましょうよ・・・。
-236 魔法と放置の価値-
強制収容所の所長による自己中心的な発言をスルーしたくないという本心を抑えながらも好美達はずっと放ってしまっていた件を解決させる事に、ただまさかとは思うが実はハイラの魔法による城門破壊を防ぐ為にデカルトが先程言っていた『魔術阻害』が使われていたのでは無いかと疑ってしまった今日この頃。
ハイラ「な、何訳の分からない事を言っているんですか!!私だってして良い事と悪い事の区別位は付きますよ!!」
じゃあ何で動揺してんだよ、おいおい世の中で言う「図星」ってやつか?
ハイラ「もう、私の事は良いじゃないですか!!」
まぁまぁ、そう顔を赤くするなって。詳しくは貴女がいない時にムクルにでも聞いておくから安心したまえよ。
ハイラ「ムクルさん・・・。」
ジトっとした目線を副所長の方へと向ける所長、よっぽどな事情がおありの様だがこれは後の楽しみにしておいて。そろそろ外でずっと放置してしまっていたティアマットをどうにかした方が良いんじゃ無いのか?
ガーガイ「そうだよ・・・、皆して放置プレイだなんて・・・。」
そうそう、いくら何でも周りから見れば今の状況はただのいじめだぞ。
ガーガイ「大歓迎だ!!どんなご褒美だ!!もっとくれや!!」
お前そっちか!!ドMか!!欲しがってんじゃねぇよ!!と言うか「助けて欲しい」っていうさっきの発言を撤回しろや!!
クォーツ「お前・・・、まさかと思うけど自分から進んでティアマットになるだなんて言った訳じゃ無いよな・・・。」
エリュー「そう言えば昔そんな事あったな・・・、各種の龍族ごっこしてた時もずっとティアマット役をしていた様な・・・。敵役として扱われるポジションをすっとしていたのはそんな理由だったのか・・・。」
あんたらどんな遊びしてんだよ・・・。でもまさか今度はガーガイがジトっとした目線を受ける様になるとは、ただドMだからって喜んでいる場合じゃねぇんだぞ?
ガーガイ「そ・・・、そんな事は・・・。」
顔がニヤついてんぞ、と言うか否定しろや!!
好美「あの・・・、遊んでないでそろそろ話を進めた方が良いんじゃない?」
それハッキリ言って俺の役割だけど何か助かったわ、後でお礼のビール買っとくわな。
さてと・・・、ご加護を頂いた好美さん。外にいるガーガイへの『状態異常無効』の『付与』をお願いします。
好美「その前にビールの種類は?どのビールなの?!」
はいはい、酒の事になったらムキになる癖を何とかしろよな・・・。守、彼氏として何とかせんかい!!
守「好美、こういう時は行った店で一番高いやつを買えば良いんだよ。」
おい!!俺貧乏人なんだぞ、普段は安いチューハイか第3のビールで我慢してんだから勘弁してくれ!!まぁ良い、後でディスカウントストアに行けばいい話だからな。ただこの世界にあったかな・・・、取り敢えず早くしてあげて下さい!!
好美「仕方ないな・・・、よいしょっと。」
どうやらエリューの加護のお陰で無事に『状態異常無効』が『付与』されたガーガイ、ただ気が抜けていたらしく巨大な魚龍の姿で出現してしまったので・・・。
ガーガイ「あ・・・、やっちゃった・・・。」
クォーツ「お前な、俺らがしているんだから『人化』して出てこいや!!自分のデカさ位は把握してんだろ?!」
結愛「あーあ・・・、折角直した城門がまた壊れちまったよ・・・。」
これ・・・、魔法班が来たらまずくね?