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エリューも神らしい事するんだな
-234 シンプルな理由-
神により加護を与えられた好美は体温がほんの少しだが上昇した様に思えた、そして特に右手の辺りが熱いなと感じたのでが気にしない様にしていた。
守「好美・・・、平然でいるみたいだけど右手は大丈夫なの・・・?」
好美「へ・・・?どう言う事?」
恋人に指摘された好美は先程以上に熱くなって来た右手を恐る恐る見てみた。
好美「いや~・・・、熱い訳だ・・・。右手が燃えてる・・・、って何で?!」
正直言ってこっちが聞きたい位だ、これはどう考えてもエリューがやらかしたとしか言えない。
エリュー「悪い悪い、2000年以上生きてて初めて加護を与えたから加減が分からなかったんだよ。こんなに難しい物とは思わねぇじゃねぇか。」
頭を掻きつつ愛想笑いをしながら好美に謝っていたが、先に右手を何とかしてやった方が良いんじゃ無いのか?
エリュー「いや、一応理由が無かった訳じゃ無いんだぜ。魔法(転生者達の能力)を使う時って右手を前に出すからそこを重点的に強めにしたつもりだったんだが、やり過ぎたよ。好美ちゃん、ちょっと待ってろよ・・・。」
エンシェント・サラマンダーが未だに炎が燃え盛る好美の右手を両手で包み込むと、やっと炎が落ち着いて来たので一息をついて落ち着く事が出来た好美は両手を前に出して『ステータス画面』を出してみた。そう言えば、『ステータス画面』が出て来たのっていつ以来だったかな・・・。まぁそれは良いとして、好美は『ステータス画面』の一番下の身時に着目する事に。
好美「もしかしてこれかな・・・、「火炎古龍エリューの加護」ってやつ。」
エリュー「おうそれだそれだ、無事に付与できたみたいだな。」
いや、どう考えてもとても「無事に」とは言えない状況だったけどそう言う事にしておこうかな。
守「好美自身は今感じる事はあるか?」
好美「そうだね・・・、ネフェテルサ王国の「お風呂山」の銭湯にある岩盤浴に入った時みたいにぽかぽかしているかな。」
ほほぉ・・・、あの「お風呂山」の銭湯に岩盤浴があるとは知らなかったな。最近岩盤浴にハマっているから今度行ってみるかな、ってそれ所じゃ無いよな。
結愛「そう言えば少し汗が滲み出て来たみたいだな、デトックス効果がありそうだぜ。」
おいおい・・・、お前らは脱線しないと気が済まないのか?早く外にいるガーガイを助けなきゃいけないんだろ?
好美「そうだよ、でもこの加護ってやつで私自身にはどう言った効果がある訳?」
エリュー「そうだな・・・、色々と強力になる。基礎体力とか魔力とか・・・。」
エリューの言葉を聞いた守は昔見た情景をぼんやりと思い出していた。
守「そう言えばこの前見た時「赤鬼(エボⅢ)」のエンジン音が少し良くなってた様な・・・。」
好美「ただ色々とざっくばらんね、本当に大丈夫な訳?」
エリュー「問題は無いはずだぜ、さっきよりは弱めにしておいたからな。ただ好美の能力値自体は格段にアップしたはずだぞ、特に火炎魔法が。」
好美「それって今関係あるの?」
エリュー「気にすんなって、他の能力値もそれなりに上がっているはずだから安心してくれよ。」
好美「エリュー・・・、悪いんだけど私はちゃんとした説明が欲しい訳よ。」
エリュー「いや、初めて与えたから説明のしようが無いんだよ。物は試しだ、取り敢えず右手の人差し指から火を出してみろや。」
好美が右手の人差し指を立てると柱の形をした巨大な炎が天井へと向かって噴きだし始め、天井を真っ黒に焦がしてしまった。
好美「エリュー、凄いと言えば凄いけどこれ今関係ある?」
エリュー「俺自身がサラマンダーなんだから仕方ねぇだろ、それより取り敢えず『状態異常無効』ってやつを『付与』してみてくれよ。」
本題に戻れって




