225
2人がほぼ同時に出た来たから生んでしまった結果だと思うが・・・。
-225 決して無視できない事、そして無視しない事-
転生者達は何も言わないでいた様だが「いつの間に地上へと降りて来たんだ」とツッコマさんばかりのタイミングで平然と現れた古龍によってある1人の存在が蔑ろになってしまっていたのは気のせいだろうが、正直俺は可愛そうだなと思っていたがそろそろ皆少しは声かけてやっても良いんじゃないのか?
好美「えっ・・・?クォーツ神様以外に誰か来たっけ?」
おい好美!!今の発言は下手すれば国際問題になりかねないぞ!!さっきからそこにネフェテルサ王国の王女様がいるというのに無視はまずくないのか?
クォーツ「あらよく見たらマジじゃねぇか、お前見ない内に大人になったな。」
ペプリ「お姉ちゃん・・・、私だって一緒の会社で就職面接を受けてたのに気づかなかった訳?」
友人にも今の今まで存在を忘れられていた事に気付いたペプリ王女は少し泣きそうな顔していた、流石にこれはまずいと思うけど・・・。
クォーツ「ああ・・・、そう言えばいたな(完全に棒読み)。」
やめてやれ!!今のあんたの行動がペプリにとって一番可哀想な気がするから頼む、やめてやってくれ!!
もう・・・、王女様が本気で泣き出す前に話を進めて行くぞ!!
守「そうだよ、今は下らない罵り合いはやめておこうよ。」
下らない話はしていたと思われるが罵り合いをしたつもりは決してない、しかし今それ所では無い事が目に見えているのでこれ以上いじるのはやめておこう。
好美「いい加減話を戻しますけど、王女様もクォーツ神様もこのカメラを見て何か感じる事はありますか?」
先程から結構な時間が経過したと思われるが相も変わらずカメラからは禍々しい魔力が放たれていた、まぁ時間が経つにつれて魔力が弱まるとは思えないが。
クォーツ「感じて心地が良い魔力では無いけど何か引っかかるんだよな・・・、何となく身に覚えがあると言うか・・・。」
ペプリ「何?お姉ちゃんの昔の話?」
クォーツ「そうだな・・・、確か俺がまだガキの頃だったから460歳位の時だったと思うんだけど。」
ハイラ「ハハハ・・・、幼少の頃でも今の私より年上なんですね。」
比較する対象が何となくおかしいと思うが今はそっとしておこう、こう言っては何だが一般的な(?)エルフと神と称される龍とでは感覚すら全く別物だという事が一目瞭然だ。
クォーツ「まぁそんな事で気を落とすなって、実はその頃色んな龍族で楽しく遊んでいたんだよ。互いに干渉はしないっていう古からの決まりを破っている訳じゃ無いからガキ同士で遊ぶのはよくある事でな、毎日の様に楽しくやっていたんだよ。」
好美「子供と言っても龍同士の遊びだから壮大なスケールでのものになったんでしょうね。」
クォーツ「そうだな・・・。」
クォーツは目を閉じて幼少の頃を思い出そうとしていた、下手すれば事件解決へのヒントになる可能性もある上に全くもって興味が無いと言えば嘘になる。
クォーツ「確か天界で・・・。」
転生者達「ゴクリ・・・。」
おいおい、まさか戦争レベルの遊びしてたのか?
クォーツ「缶蹴りしてたな。」
結構引っ張った割には人間の子供と変わらない遊びをしていた様なので転生者達は思わずその場でズッコケてしまっていた、まぁ平和そうで何よりだな。
クォーツ「あ、そうそう・・・。確か近くに住んでいた妹もその場にいたはずだからちょっと呼んで良いか?」
クォーツの妹と聞いてセリーとトゥーチの事を思い出した転生者達、でも「近くに住んでいた」という言葉が何処か引っかかった。
まさか・・・、複雑な家庭?




