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夜勤族の妄想物語4 -7.異世界ほのぼの日記3~今カノと死に別れたので元カノと同棲生活を始めます~-  作者: 佐行 院


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211

早く調査を始めろって


-211 先に言えよ-


 所長の願望を是非とも叶えたいと意気込んでいた転生者達は改めて事件解決への行動を始める事にした(俺個人的には既に始めていると思っていたが)、一先ず結愛は貝塚警備に委託される前の監視カメラの解析等を頼む為に本社にいると思われる光明に連絡を入れに所長室横の給湯室へと向かった。先程はハイラとの会話の流れで断念したがダイヤル式の固定電話をちゃんと使えるのだろうか、正直あまり心配はしていないが。


結愛「お前は所々失礼な奴だな、俺はこれでも社長だぞ!!」


 偉そうに講釈を垂れている様だが結愛が社長になれたのは誰のお陰なんだ、え?!


結愛「筆頭株主の・・・、おば様・・・、です・・・。」


 そうだろ?その「おば様」の息子の前で威張れる立場なのかよ、いくら同級生と言っても「親しき中にも礼儀あり」と言うだろうが。まぁ、守が別に良いなら話は別だが。・・・、ってあれ?噂をすれば影って奴か。


守「おいおい、何か聞こえて来たけど母ちゃんがどうしたってんだよ。」

結愛「いや別に構わねぇよ、悪かったな。」

守「そうか、なら良いんだが何かあったら言えよ?お前と俺の仲なんだから何も気にしなくても良いからな。」

結愛「すまねぇな、恩に着るぜ。」


 あれ?この空気もしかして・・・。


結愛「ほら見ろ、誰かさんと違って俺と守は長い付き合いなんだから問題ないんだよ。」


 よく言うぜ、俺がいなかったら2人の関係は皆無だったのに・・・。もう良いか、早く話を進めなきゃな・・・。

 結愛は改めて受話器を外してダイヤルを回し始めた、どうやらセンスは一人前な様で上手に動かしている様に思われたが・・・?


結愛「あれ?番号2つ目でもう呼び出し音が鳴るんだけどどうなってんだよ・・・。」


 すると大切な事を言い忘れていたハイラが給湯室へと入って来た、ただ時既に遅しだったらしく電話の向こうから女性の声が。


女性(電話)「もしもし?所長さん?あんた何回かけて来るんだい?次いたずら電話したらあんただけ今日のおかず抜きにするよ!!」


 電話の声が漏れていたのか慌てた様子で結愛から受話器を受け取って女性の応対する所長、見た目の様子から本人はかなり焦っていた様で・・・。


ハイラ「おばちゃんごめんなさい!!ボタン押し忘れていただけなんです!!もうしないんで今日のハンバーグは食べさせて下さい!!」


 どうやら外線に繋ぐ為のボタンが別にあった事をハイラが伝え忘れていたらしく、結愛は知らぬ間に収容所の係員が挙って通う食堂へと内線電話を繋いでいたらしい。


女性(内線)「そんなに慌てなくてもそんな事しないよ、それにハイラちゃんのハンバーグは特別にチーズ味にしているからおかず無しにする訳が無いじゃないか。」


挿絵(By みてみん)


 内線の向こうにいた女性はこの強制収容所で最も経歴が長い所員の1人でハイラの事を実の娘の様に可愛がっていた、そのお陰でこの女性の前でもハイラは常に素でいることが出来ているとの事。と言ってもさっきまで素が出ていたっぽいが今は気にしない方が良いのかも知れない。

 女性との会話を終えたハイラは一度電話の受話器を戻して結愛に改めて電話の使い方を説明した、所長が言うにはこの電話はこの強制収容所特有の物で受刑者による外部との接触を防ぐ為に普段は外線ボタンが隠されているとの事。


ハイラ「す・・・、すみません・・・。ちゃんと説明出来ていませんでした。」


 ハイラは辺りを見廻した、受刑者に外線ボタンの場所を知られない様にする為だ。


ハイラ「外線に繋ぐにはダイヤルを回す前にここのボタンを押さないといけないんですよ。」


 そう言うとハイラは元々受話器が置かれていた部分の真ん中の辺りにある小さなスペースを凹ませた、これで外線に繋がる様なので結愛は改めて本社の番号をダイヤルした。


結愛「これで大丈夫のはず・・・、あれ?光明の野郎・・・、話し中か?」


故障か・・・、そんな・・・。

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