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物凄く腹が減っていた結愛・・・。


-123 酒で結ばれた社長と店長達-


 堅苦しい事が苦手な割には先程新たな社屋前での開業式にて社長として立派に挨拶をしていた結愛は大好物の餃子と炒飯を頬張りながら店長達に尋ねたい事があった、ただ先程注文していたのは拉麵と炒飯だけだった様な気がするが気のせいだろうか。


挿絵(By みてみん)


結愛「あれだ・・・、セットにした方が安くなるんだよ。最近始めたサービスらしくてよ・・・。」


 ランチタイム限定だが拉麵・炒飯セットには餃子が3個付いて来る様になったそうだ、最近始まったサービスの割には結構普通である。まぁ、元々麺料理や居酒屋メニューを重視してメニューを考えて出していたので仕方が無い事か。


デルア「そう言えばお前、さっき俺らに何か聞こうとしていたんじゃねぇのか?」


 3人の様子を見ていて今のデルアの物もそうだがイャンダ達の結愛に対する態度は決して客に対する者では無いなと思っていると実は本人達は友人同士で、どうやら好美のマンションの下層階を貝塚学園の寮として利用する契約を交わし終えた結愛が数日後にこの店にふらっと立ち寄った時から交友関係が始まっていた様だ。今では3人でちょこちょこ酒を酌み交わすほどの仲になっているらしい(一応光明公認、多分)。

 結愛達の楽しい思い出の始まりは数年程前の夜遅くに遡る、結愛はこの時間までネフェテルサにある各ギルドや王城といった取引先への挨拶回りや支社での会議で大忙しだった。


結愛(当時)「今日の会議も長かった・・・、やっぱり社長業も楽じゃねぇな・・・。多分だけど今頃光明は家でゆったりと過ごしているんだろうな、一度だけでいいから副社長になってみたいぜ。」


 因みにこの時まで光明も契約している銀行などへの挨拶回りで大忙しとなっていた、結愛が思っていた様には行動していなかった様だ。もしも先程の言動がバレると偉い事になるのは目に見えてしまっている。


結愛(当時)「もうこんな時間じゃねぇか・・・、腹減ったな・・・。」


 結愛は空腹で腹の虫が鳴りまくっていたのを必死に手で押さえて何とか堪えようとしていたがもう我慢が出来そうになかった、特に・・・。


結愛(当時)「どうせ光明もゆっくり吞んでいるだろうから俺もビールが欲しくなって来たぜ、コンビニか何処かに寄って俺も呑もうかな・・・。」


 この時光明は2人の自宅で妻の好物を作りながら結愛の帰りを待っていた、因みに夫婦が揃うまで酒は楽しみに取っておいた様だ。


光明(当時)「よしっ、今日の餃子は中にチーズとキムチを入れておくか。これで酒が進むはずだぞ・・・。」


 この頃のマイブームとして光明はよく餃子を作っていたらしい、結愛も大好物なのでこういった趣味は大歓迎だったとの事。

 暫くして、光明が包み終えた餃子を冷蔵庫に保存して30分が経過したが未だに結愛が帰って来ないので嫌な予感がした副社長は社長の様子を『察知』してみた、すると・・・。


光明(当時)「あいつ・・・、呑んでんじゃねぇかよ!!」


 実は腹を押さえていた時、偶然だが結愛は好美のマンションの前にいたのだった。


結愛(当時)「そう言えば1階は店になってるって好美が言ってたな、両方好美がオーナーとも言ってたけどこっちがコンビニでこっちが拉麵屋か、どれどれ・・・。」


 「暴徒の鱗」前に出ている小さな看板で掲示されているお品書きに目を通す結愛、この時間帯は居酒屋メニューが中心となっていたのでそれらが社長を誘惑していた。


結愛(当時)「灯りがついてるけどやってんのかな・・・、開いてるなら新店を開拓しよう。」


 24時間営業なので勿論店は開店している、それを知った結愛は早速中へと入ってみた。店内では丁度夜勤の者に仕事を引き継いだ店長達が制服を脱いで呑んで帰ろうとしていた。


イャンダ(当時)「い・・・、いらっしゃいませ。これはこれは結愛社長じゃないですか。」

結愛(当時)「あの・・・、1人なんですけど・・・。」


 だが数分後、酒の入った3人はすっかり打ち解けてしまったらしく・・・。


結愛(当時)「何だよー、お前らも俺と同じで仕事終わりなのかよ!!先に言えよ!!」

デルア(当時)「お前が目の前にいたら言える訳がねぇだろうが、社長のくせに馬鹿かよ!!」


いや、酔ったからって態度変わり過ぎやろ・・・。

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