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100 番外編

今回は「番外編」です、のほほんとした気分でお楽しみください。


-100 番外編・やっと出来た2人の時間-


 ある日の昼前、好美は15階にある自室でビール片手にある事を思い出していた。いつもはがぶがぶ呑んでいる事が多かったが、今日は考え事が中心となっていたのでゆっくりとした大人の酒だったと思えた(と言っているが子供は決して呑んじゃ駄目)。


好美「ふぅ・・・、最近慌ただしかったから守と2人でゆっくりと過ごせていないな・・・。」


 今日守は出勤日の為に朝からケデールの肉屋へと通勤していた、好美も王城での出勤日だったが夜勤なのでもう既に終わってしまっていた上に今夜は休みという状態。もし仮に休みが一緒だったら一緒に買い物にでも出かけていたのに、よく考えてみれば同棲生活らしい事をちゃんと出来ているか不安になっていた。

 一方、引っ越し作業を一段落させて歓迎会の時を待っていた秀斗と美麗の2人は美麗(と言うより王麗)のトラックを駐車場に止めて徒歩で市街地へと向かっていた。散歩感覚という言葉がお似合いと言える光景だ。


挿絵(By みてみん)


秀斗「まさかこの市街地を美麗と歩く事になるなんて夢にも思わなかったな、俺もう死んでも良い位だ。」


 いや秀斗君、あんたもう死んでるから。死んでなかったらこの世界にいないでしょ。


秀斗「気分的にってやつだよ、また美麗を泣かせたら今度は出入り禁止では済まなくなっちゃうだろうが。」


 どうやら生前に王麗に言われた言葉を鮮明に覚えている様だ、もしもこの世界に女将がいたらどうなっていただろう。ただ「気分」だけで抑えが聞かなくなっている人間が一名・・・。


美麗「秀斗・・・、また私の目の前からいなくなっちゃうの?折角の同棲生活が初日で終わっちゃうの?」

秀斗「じょ・・・、冗談に決まっているだろう!!泣いてんじゃねぇよ!!」


 お前な、前に自分がどうやって死んだかを忘れたんじゃないだろうな!!軽い気持ちでも行って良い事と駄目な事が有るんだぞ!!もう・・・、俺に任せておけ。

 美麗、安心してくれ。秀斗も君も含めて日本からの転生者は不老不死だから「あの日」みたいな辛いお別れは決して来ないと保証してやるよ。


美麗「本当?嘘じゃない?」


 大丈夫だって、これからは美麗にもこの世界での生活を楽しんで欲しいから約束してやる、最低でもそこにいる馬鹿男と違ってな。


美麗「ありがとう、あんたもたまには良い事を言うね。」


 だろう?もっと褒めてくれよ。


美麗「調子乗らないでよ、秀斗は最低で馬鹿で阿保な男じゃないもん。」


 おいおい・・・、悪口増えて無いか?俺もそこまでは言ってないぞ。この件に関してはもう良いから散歩行って来いよ。


秀斗「待てよ、俺は納得いってないんだが。」


 お前が納得しているかどうかは関係ない、先に泣かせたのがお前だったという事が真実なんだからな。

 もう良いだろ、散歩に戻れよ。市街地の屋台が見えて来たぞ、買い食いでもしたらどうだ・・・、って美麗さん?


美麗「ああ・・・、美味しい・・・。」

秀斗「もう呑んでんのかよ、ずるいぞ。」


 今の今まで運転していたんだから許してやれよ、ただそれ所じゃないけどな。ほら、魚屋のジューヌが呼んでいるから早く行ったらどうだ?


秀斗「あの・・・、俺に何か用ですか?」

ジューヌ「「何か用」じゃないだろ、早くビール代払ってくれよ。」


 どうやらこの店でビールを買ったらしい、「いつの間に?」という疑問を抱きながら「まぁ1杯位は良いか」と財布のファスナーを開ける秀斗。


ジューヌ「ビール15杯で5100円ね。」

秀斗「え?!今15杯って言いました?!」


いや、100話目だからって解放しすぎやろ・・・。


※明日は「特別編(予定)」です。

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