第五話 夜中の王
そして一週間の月日が流れた。
私は、こっそりと練習をしていたのだ。
威力を少しだけ弱めたファイアボールとか。
もちろん、剣の練習もしたよ。
剣を握ったことが無いっていうのは嘘だけどね。
すると
「おうおうおう!王様が夜中に何してんだ?」
一人の男がこちらに歩いてきた。
「誰かしら?貴方は初めてよね?名前は?」
私はこちらに向かってくる男に向かって聞く。
月明かりに照らされる男。
髪は緑、銀の防具をつけている。
「俺はガルル・ジュダ。
この城の上級階位のもんだ、それで話を戻すが何をしていたんだ?王様」
ガルルが私に聞いてきた。
「魔法のの練習よ、それと剣術の基本をマスターしようと思ってね」
私はそう答える。
「ほぉ〜ん、王様が隠れて練習とは・・・・・・・・・流石だな!」
?
「うん?なにが言いたいの?」
私はガルルに向かって聞く。
「俺も、大会に出るんだがよ目的は優勝じゃなぇんだ」
?
「どういうこと?」
私が聞く。
「実はよ、この城に白の者が入ったって聞いたんだよ。
噂だけどな、勿論王様を除いて」
ガルルが言う。
「その白の人は観光客じゃないの?」
私が聞く。
「ああ、それは分からんが黒の国を崩壊させようとしているのかもしれない。
昔より黒と白は対立する中だからな。
俺はその噂を確かめるために出場するってわけさ」
ガルルはそう言い武器を構えた。
「そうなんだ、私も一応注意しておくよ」
私はそう答え剣を構え武器の練習を励んだ。
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そして最強大会当日の日が来たのだ。
場所は闘技場でするとのことだったので私は部屋で準備をするのだった。
王の部屋
「ミリアム様、どうか失格だけは無いようにしてくださいね」
サナは私に向かって言う。
「うん、分かった。
でも、勝てるか不安だよ〜」
「もう、そんなこと言って内心余裕じゃないんですか?」
サナが聞いてきた。
「バレちゃった、てへ」
私は笑顔で答える。