第四十八話 狂いだす王女
そして日が沈み暗闇が私達を包む。
「ファイア!!!」
私は空高くに炎の玉を飛ばす。
それは辺りを明るくし、視界を良好にさせる。
そして現れる者たち。
ぞろぞろと。
・・・・来た、・・・・敵が。
「王女様、覚悟はよろしいですか」
サナが私に聞いてきた。
「ええ、もう私はとっくに覚悟なんて決めているわ。
一人も残さず始末して。
魔物も・・・・人間も」
私は目を閉じる。
「はああああー!」
私は魔力を一気に解放し魔の力を強める。
腕がジンジンするけど、腕の一つくらい・・・民を守れるなら・・・。
あれが黒の国の王女か。
見た目はただの女だな。
気をつけろよ、案外強いかもしれねぇ。
「うおー!!!」
10万の敵がこちらに攻めてきた。
「やるぞ!」
フゥさんの声で私達も走る。
ガン!ギン!
剣のぶつかり合い。
魔物の声!
「グオー!!!」
「ぎゃあああー!!!」
食い散らかすような音に、人々の悲鳴。
私は何も感じなかった。
魔の力を強めすぎたからかな・・・でも気にせず殺せるよね。
私は魔物の使いの男に向かって
「ブレイクバースト!!!」
眼の前で思いっきり魔力を爆発させる。
ドカ~ン!!!!
近くに居た魔物や魔物使いの人間を巻き込む。
「な、何だ今のは!?あれが王女なのか?!」
魔物使いの男が言う。
「し、知るかよ!あ、あんなの悪魔か何かだろう!
殺される!」
魔物使いの男が逃げる。
逃がすわけ・・・ないじゃん!
?!
私は一瞬で男の間合いに移動し
「ファイアバースト!!!」
「うぎゃあああー!!!」
男は悲鳴を上げ、そして散り散りとなる。
「ありゃ!これは王女様一人で十分かも・・・」
フゥさんはそう思い
「サナさんとシズさんはここに他の皆さんは僕と一緒に他の冒険者の所へ行きましょう!」
フゥさんはそう言い仲間を連れて移動する。
・・・・まだ、足りない・・・・。
「もっともっと!楽しませてよー!
あはははははは!!!」
私は戦いの楽しさに飲まれ狂い始める。
死ね!死ね!死ね!
「きゃあ!」
「うぎゃあー!!!」
「グオー」
次々と倒される魔物使いと魔物。
「シズさん、あの王女様止めたほうが良いのではないでしょうか」
サナはシズさんに向かって言う。
「そう・・ね、だけどあの状態だと止めるのに死が伴うわ。
殺されるかもしれないわよ」
シズさんはそう答える。
「ですが!私は王女様に仕えた身、王女様に殺されるのなら構いません!」
サナは私の方へと向かって走る。
「・・・私、・・・何やってるんだろう。
・・・私も行くわ!」
シズさんもサナを追いかける。
その頃
「あははは!!!あは、はははは!!!」
私は狂気的な動きで人や魔物を斬り殺す。
イカヅチの剣は血で染まっている。
「あれが黒の王女!?こ、こんな化け物がか?!」
魔物使いの男達は私を見るなり逃げ出し始める。
「・・・だから・・にが・すわけ・・・ないだろ!
死ね、ゴミムシ共が!」
私は杖を持ち
「フレアバースト!!!!」
フレアバースト、禁忌の魔法の一つ。
「うぎゃあー!!!」
大きな爆発に飲まれた男や魔物は一瞬のうちに灰へと変わる。
「あは?あははは!これが魔の力!凄い!誰にも負けない!
勝てる!これなら!勝てる!この世界で最強は私だ!あはははは!!!」
?!
私の頬に切り傷が入る。
「王女様、正気になってください!」
それはサナだった。




