プロローグ。
王様って言われてもね、私に向いているのかしら?
部下たちが頭を下げている、こんなの好きじゃないんだけどな。
数日前
ここ、マンデス大陸、自然豊かで色々な魔物が暮らしている。
そして私、ミリアム・ムレン。
ただの村人よ。
ここはアルプン村
数人が暮らしている村に私は産まれたの。小さい頃から魔法が得意で、6歳で上級魔法を使えるようになっていたの。
そして十年が過ぎて私ももう16歳、いつまでも親に頼るわけにはいかない。
「ミリアム〜朝よ起きなさい」
母の声で目を覚ます。
食べ物を焼く匂いが鼻に入る。
「は~い!今いくよ〜」
私は元気に返事をして着替える。
今、私は母と父、そして私の三人で暮らしている。
母の元へ向かうと焼き魚がテーブルに置かれていた。
「今日は焼き魚とミルクよ」
母はそう答える。
焼き魚とミルクって相性悪くない?
そう思いながらも朝ごはんを食べる私。
「お父さんはまたどこかに出かけているの?」
私は母に向かって聞く。
すると母は暗そうな顔をして
「忘れたのかい、父さんはもう死んでるでしょ。
まだ引きずっているの?」
母に言われ思い出す。
そうだ、確か父さんはこのアルプン城の王に殺されたんだっけ。
何もしていないのに、悪いのは王のはずなのに。
「ごめんお母さん、私少し外で風に当たってくるね」
そう言い私は立ち上がり家を出る。
「・・・・・ミリアム」
外
私は、このまま村で暮らすなんて出来ない。
それに私はあの王に罪を償ってほしい、私の父は無罪だって。
少し風に当たり寒くなったので家に戻ろうとしたとき
うん?
何か光っている?
遠くで何かが光る。
私は気になってそちらの方へと歩く。
歩いていると森の入口まで来た。
ここは確か迷いの森、一度入ると中々出られない場所だよね。
ゴクリ・・・・でも気になる。
私は覚悟を決めと森の中へと入るのだった。
まだ明るいのでそこまで森の中は暗く無く木漏れ日が差しが私を照らす。
少し歩いていくと大きな木の前で横になっている人が居た。
え?死んでる?
私はゆっくりと近づく。
メガネをかけ、黒い防具装備している。
髪は黒く、顔はわりかしイケメンである。
私がボーと見つめているとその男が目を覚ます。
?!
私を見て距離をとる男。
「貴様は何者だ!」
武器を構える男。
「ちょ!私はたまたま倒れている貴方を見つけて」
私はそう答えると男は剣をしまい。
「そうでしたか、すみません。
それにしても貴方の髪は白い、我々とは正反対ですね」
?正反対?
「あの、正反対とは?というか、人間ですよね?」
私は男に向かって聞く。
「はい、自己紹介が遅れました。
私は、メルク・オーガ、黒の国の執事です」
黒の国?!
え?黒の国って確か魔物が支配している。
「え、あの私はこれで」
私は立ち去ろうとすると
「おっと、お待ちください。
黒の国を知っているような顔ですね」
私の手を掴むメルク。
私は恐怖を覚える。