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親友の下着事情

宿で目覚める。

昨日はお楽しみでしたね、一人で。

罪悪感はあるんだけど、もちろん悟られないように普通に振舞う。

ドアをノックする音がする、有紀だ。

「有紀、おはよう。」

「おはよう修司、朝ご飯貰ってきたよ」

宿の1階は大衆向けの食事や酒場という認識だったが、実際に利用してみると、食事スペースが無い。

「ここは初心者さんが多いから、大盤振る舞いできるようなお金ないでしょう?」

と言うことで個人で1階で食事を注文して部屋で食べるというスタイルになっている。

この1ヶ月ちょっとで、お互いの部屋で交互に食事しよう、という話になっている。

昨日は俺の部屋だったから、今日は有紀の部屋だな。

「今行くよ。」

最初着ていた制服はもう着ていない、珍しい素材だということで少し高めに買い取ってもらえたからだ。

シャツにパンツを履いて部屋を出る。

ダンジョンのときはさらに上から革製の装備を身につける。

金属の鎧も店では扱っているが、基本的に壁となる前衛タイプが身に着ける。

多人数のパーティーで役割を決めて動くから身軽である必要は無いわけだ。

一方俺達は二人で行動するために各自動きやすさを重視する必要がある。

バックラーで受けるか、避けるか・・・避けきれないなら魔術を用いて受けるか避けるか・・・俺にある選択肢はそんなもんかな。

有紀と合流して彼女の部屋に向かう。

朝飯はサンドイッチだ、この世界にもあるんだな。

「サンドイッチの由来も同じなんだよ、貴族のカード遊びはどこでも共通なんだ。」

と、以前そんなことを有紀から教えてもらった。

「修司、今日は2層に行こう。出来れば3層を目指したい。3層にも宿泊施設があるからね。」

「ついにか、しかしいきなり3層って大丈夫か?」

2層からモンスターも増えるだろう・・・正直1層は余裕だが2層は踏み込んだこともない。

「2層はキツネがいるんだよ。といってもデカイから可愛くないんだけどね。ネズミも2層に居るんだけど、キツネに捕食されてたりするから、数は多くないかな。キツネも単独でウロウロしているね、犬科だから群れる印象だろうけども。」

実力的には3層まではいける、というのが彼女の認識のようだ。

「ちなみに3層はキツネもいるけど、メインはイノシシなんだよ。アイツは雑食だからキツネも捕食してしまうんだ。けどね、3層にも草木が生えていて、イノシシはそこを餌場として活動しているから、アイツの巡回に遭遇さえしなければ基本的に先手を取ることが出来るね。」

イノシシは狭い通路での戦闘はどうなんだろう?突進してきても耐えられるのか?不安だな・・・

「もちろん2層でダメだと判断したら1層に戻ろう。3層に到着すれば3層の施設を拠点にして動けるからら、とりあえず2層さえ問題なければ3層で活動していこう。」


有紀の部屋を開けて、テーブルに食事を置き、椅子に腰掛ける。

「「いただきます。」」

美味い、サンドイッチに挟まれた肉は恐らく3層のイノシシかな?ネズミは肉落とさないし。

レタス?は価格考えて地表産だろうけど、豊かな自然が培ったこのレタスも美味い。

ダンジョン産のほうが美味しいという話だけど、十分だ。

あ、そういえば下着事情ってどうなってるんだろう。

俺は恥ずかしながら有紀が「これが男物の下着だよ」とトランクスを数枚プレゼントしてくれたものを愛用している。

有紀は・・・やっぱり女性モノなのかな、ってそりゃそうか。

と思いながら何気なく辺りを見回したら、見つけてしまった。

「は?Tバックなの?」

干したものをしまい忘れたのであろう、1枚の下着が窓際にぶら下がっていたのだ。

「え!?あ!」

普段ほんわかクールな雰囲気の有紀が顔を真っ赤にして慌てて仕舞った。

珍しいものを見てしまった・・・、これは凄い破壊力だ・・・。

「いや、いやね?ちゃんとこれは理由があるんだよ!?」

弁解を始めようとするのも可愛いなあ。

なんて目で見てたら気づかれた、拗ねた顔になってしまった。

「修司、君は女に対して恥をかかすのはどうかと思うよ!」

ごめんって・・・。

本当にこの子何百年も生きてたの?反応が初々しいんだけど・・・。

ちなみにTバックの理由は通気性を優先した結果らしい。

ハーフパンツだから通気性をある程度確保できているものの、何日も篭る必要があるときなんかは普通の下着よりもTバックのほうが便利なんだとか。

でももうひとつはっきりしたことがある。

ブラジャー付けてなかった、これも通気性を優先した結果らしい。

彼女の戦闘は基本的に激しく動くことがないし、滞在時の利便性を重視した結果、この格好になったそうだ。

なるほど、セクシー演出ではなかったんだな。

「まあ、どの道二人で何日もダンジョンの中で過ごすこともあるだろうから、こういう話しても別に構わないんだけどね。」

といいつつ、ちょっとむくれてる。

「でも言われると結構恥ずかしいんだ。変なもの見つけても声にしないでね・・・?」

「わかったよ、ごめんごめん。」

仲直りして食事を続ける。

「ちなみに」

有紀が話し出す。

「魔女っていうのは普段のこの格好だけじゃなくて、ちゃんと魔女用の衣装もあるんだよ。個人的にはそっちのほうが恥ずかしいから、もしその姿見ることがあっても、言葉に出さないでね・・・」

ほうほう、魔女衣装はエロエロなのか、楽しみだ、オカズ的な意味で。


でも、朝からムラムラしてられない。

今日から2層、3層だ・・・意識切り替えていかないとな。



※現在のステータスについて

佐野修司

ランク:1

ステータス

 筋力:15

 敏捷:10

 体力:8

 魔力:10


神城有紀

ランク:0

ステータス

 筋力:5・・・ただし魔術による変動あり

 敏捷:20・・・ただし魔術による変動あり

 体力:測定不能

 魔力:測定不能

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