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ガマー村へ到着

昨晩は全く、本当に1ミリたりとも活躍しなかった俺だが・・・。

3日目の旅程も何も活躍することはなかった。

そりゃ、まあ一般人がヒーローになるわけないしさ、いいんだけども。

「修司が今一番必要なのは見識を広めることさ。色んなものを経験して判断力を身につけていけばいいんだよ。」

有紀は言う。あ、これは本心だな。

有紀は嘘をつくとき目を背ける癖がある。多分他の人に対しては意識して癖を隠してるんだろうけど、俺に対しては癖を隠す意識を持ってない。

多分俺には心を許してるからその辺のガードがゆるい、とかそんな感じかもな。

ガードと言えば、最近有紀は前よりも胸元のガードも緩くなったせいでバスで隣に座ると斜め上から見下ろせてしまう。

ガン見しないけどね。でもチラ見を何回もしてしまう。

うーん、本物見たことがないけど、あれだとDぐらいか?体小さい割にやっぱりでかいほうだと思うんだけどな。って、くだらない考察してしまった。

「修司さん、あんまり見ないほうが・・・。」

は!?ジャックさんが居たんだった。俺の様子ガッツリ見られてました。

「いや、違うんだよジャックさん。」

慌てて俺はジャックさんの発言を抑える。

幸い有紀はこっちをみて「?」て顔してる、よかった。


昨晩の戦闘で魔力枯渇していた運転手さんたちはマジックポーションで回復してから出発したものの、普段よりも少ない魔力なので本来オジさん一人で運転する距離を二人体制で運転していた。

まあお陰で定刻なのかわからないけど予定通りの運行で到着したらしい。

「有紀さん、修司さんありがとうございました。」

ジャックさんはお礼を言う。俺達も返礼するとジャックさんは商品を待機していたトラック(見たまんまトラックだった)に積んでトラックで去っていった。

トラックの運転はまた別の運転手だったけど、あれはジャックさんの店の専属運転手だそうだ。オジさん運転手の解説だとね。

その後俺達と運転手の4人は村長の家に行く。

村長はこの村のクランマスターでもあるわけだが、俺達は挨拶にいくために、そして運転手のお二人はルカさんとレイヤさんの報告だ。

「はじめまして。俺達はアルカ村から来ました。ベタの町まで行くために寄りました。」

「ようこそ、ガマー村へ。特に何も無いところだがゆっくりしていきなさい。ベタの町なら次の便が明後日だから今日・明日と休むといい。まあ休む以外ないんだけどな。」

髭の豊かなお爺さんが村長らしいけど、まだまだ活発な方だ。

「ありがとうございます。」とお礼を言って部屋を出る。次はルカさんたちの報告だろうけど、俺達が聞いても仕方ない。

「宿、探さないといけないね。」

有紀がつぶやく。

「そうだな、宿っていうとバス停の広場の前にあったろ?そこ行ってみるか。」

村長の家は村の奥の少しだけ隆起した丘に位置している。その後ろには腰まで伸びた茂みが、更にその後ろに林が広がっている。

村はアルカ村に比べるとかなり小さい。面積だけでも半分ぐらいか?

ただアルカ村はダンジョンの採集や冒険者への商売をメインとしているため農業の規模は小さかったが、逆にガマー村は農業がメインのようで、村の規模は小さいが村の入り口に当たる広場よりも前には畑が広がっている。ガマー村の領域自体はアルカ村と大差ないのかも。

宿につくと店主のオバさんが出迎えてくれた。

「いらっしゃいませ。宿泊ですか?休憩にも利用できますよ。」

「宿泊です。おいくらでしょう?」

「ウチの店は1泊2食で5000コムですよ。相部屋でも同額です。部屋はガラガラですから、1人1室も出来ますよ。」

うーん、今まで相部屋だったけど、今の所持金から相部屋にする意味はないよなあ。

有紀も同じことを考えてて「どうする?」って、俺が相部屋頼んだらどうするつもり?

「いいよ?相部屋でも。」

キュン!これは俺も理性がいつまでもつか分からないなあ。やることヤっちゃうかもしれない。

っていう目で見てたのがバレた。

「別々でお願いします!」

有紀が強引に進めてしまった。

「めっちゃヤる気満々の目で見られたら流石に引くよ、修司。」

「おう、すみません・・・。」


この宿の近くには銭湯がある。

村人が利用する場所だが、もちろん外部の客だって使用できる場所だ。

今は時間的にもまだ入浴する人が居ないらしく、ガラガラだったので広々とした浴槽に一人ノンビリくつろげる。

有紀は女湯に行っちゃったし(そりゃそうだ)、俺一人でゆったりしながらも考える。

今のステータス

 筋力:45(特殊能力中の測定は50)

 敏捷:35

 体力:35

 魔力:45

俺が使用できる魔術

 攻撃系:ブラスト

 隠蔽系:ミスト、ブラインド

 防御系:ハードスキン、アヴォイド、ウォール

 阻害系:バインド

 援護系:キープ

この状態でルカさんの攻撃に耐えられたのか、考える。

ウォールで一発目弾いて二発目をアヴォイドで前方回避、カウンター気味に剣一発入れる・・・うーん、出来なくはないかもしれないが、外したらアウトだ・・・。向こうも避けるんだから避けることを前提に組み立てなきゃいけないな。一旦攻撃されるとウォール使うのはリリースぐらいしかない。

そうなるとハードスキンもしっかり使って外した後の反撃に備えたいけど、5秒程度しか持たない魔術だと長時間の防御向けじゃないし連続使用・・・擬似魔法は「魔術を断続的に構築する」技術が必要だけど、ルカさんの猛攻受けつつ連続使用はちょっと難しい気がする。

うーん、魔法も検討かな?

と、風呂に漬かりすぎてくらくらしてきた。上がろう・・・。

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