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香浜警察物語〜セルウス〜  作者: アーサー・リュウ
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最終話:香浜の平穏は?

今回が最終回となります。では本編ををどうぞ!

「というわけだ、SU-21では正面から敵う相手ではない……US-35を港広場に一体一体誘い込み。脚部と武装部分を集中的に攻撃し身動きが取れなくなったところで鎮圧完了だ」


私はそう、パトカーを走らせながら作戦の指示を送った。街には人の姿はほとんどない先程の銃撃戦で避難させたからだろう。ところどころにいるのはPTUの隊員と拳銃で武装をした一般警官、それに紛れて少なくはあるが自衛軍の兵士も数名交じって居るだけのようだった。


銃撃戦の起こった地区から少しな離れると、どこかしら情報が錯綜しているせいか。少し慌てた色を見せている人々が動き回っていた。


パトカーのサイレン音と青灯の光が駆け巡っているのを私は感じながら決戦の場所に足を進めた。


後ろから、SU-35二機が車列についていることをサイドミラーで私は確認することが出来た。

桜井と剛山のSU-21が方向転換して、敵機に気を向かせるために機関銃で攻撃を加えて港広場への迂回路を取った。


雨脚が強くなってきたのか、雷が鳴り始めフロントガラスが雨粒で見えにくくなってきた。

私は目的地の港広場につき、抵当な高台から全体が見える位置に移動をした、街の方からは機関銃の発砲音が聞こえるのと共に雨の音がだんだんと大きくなっていた。


横に対物ライフルを持った相楽が到着し、狙撃の準備を整えた。

作戦をSDUとPTUに所轄の警察署に伝えたので、港広場には大勢の香浜警察の車両と人員が配置についていた。きっと倉庫から取り出してきのだろうL85を持ち出していた部隊も見ることが出来た。

出来る範囲で、最大の攻撃力をそろえたというところだろう。


桜井の乗ったSU-21が初めに姿を現し、そのあとに係ん機関銃の部分を損傷した。SU-35が広間に入っていた。ロケット弾が発射されたが、SU-21はそれをぎりぎりで交わして無人の壁として置いてあったパトカーに命中して爆発した。


指示通りに桜井はSU-35の関節部を執拗に攻撃を加えていた。PTU隊員が放ったグレネードランチャーも命中する。

確実にSU-35の機動力を奪ったのを確認した私は相楽にこういった。


「動力部を狙え。必ず仕留めろ」


「了解!隊長耳をふさいでおいてください!」


相楽のその声を聴き、私は耳をふさいだ。相楽が引き金を引くと同時に爆音が体の中を突き抜けていった。一発では倒れないのはわかっている続けて2発続いた。


『SU-35動力部の破壊を確認した。行動不能です!』


無線機からそう桜井の喜んだ声が聞こえた瞬間だった。


「桜井!よけろ!」


私がそう叫んだ。

一発のロケット弾が桜井の乗ったSU-21に命中してしまったからだ。

しかし、装甲の角度がよかったようでカンという金属音を広場に響かせて上空で爆発した。爆風の衝撃は自身も感じられるものだった。


もう一基のSU-35と剛山の乗ったSU-21が猛スピードで広間の中に入ってきた。素早く桜井は円を描くように移動をし始めた。


『もー死ぬかと思いましたよ!』


そう、桜井が少し疲れたような声で言っているのが無線越しに感じた。

入ってきたSU-35の機関銃部分はまだ健在のようで、機関銃を右往左往とさせて援護に入っていた警官達の壁になっていた車を撃ちまくっていた。

警官達が逃げて広場一体は無人となってしまった。どうやら、撃たれた人はいないようで安心することが出来た。


「奴のセンサーがやられているようだ!まだ油断するな、足を確実にとっ…」


機関銃を乱射する弾が私の近くにも被弾したため私はとっさに伏せた。のぞき込むように広場を見るようにした。


私の指示を出す前に桜井と剛山は戦闘に入っていた。

目を失ったといえど、最新鋭武器を積んだの軍用と軍用を転用した旧式の機体という図式だ。

油断はできない。


しかし、パイロットの差が出始めたように私は感じられた。数も1対2となれは勝負はすぐに見え始めてきた。

SU-35の動きが止まった瞬間。相楽は引き金を引いた。

突き抜ける音と衝撃でこの戦いは終わりをつけだのだった。


『機能停止を確認しました!』


そう、二機のSU-35のコックピットを開いてからであることを確認したSARの隊員たちが高台にいる私に向かって手を振っていた。

桜井は疲れの色を出していて、剛山はうれしそうな笑みを浮かべていた。


私は立ち上がり彼らに手を振って、少し離れた場所にあるヘリポートに自衛軍のヘリコプターがふ頭にあるヘリポートに降り立ったのを確認しそこに向かう一団の中にシライシと思われる人物が向かっているのを見つけた私は、走り出しその場所へ向かった。


ーーーーーー


「止まれ!」


私は久々の全力疾走をして走り切り、ヘリコプターに警務と腕章を付けた二人の自衛軍兵士に付き添われ乗ろうとしていたシライシを止めた。手には手錠がはめられており連行される最中のようだった。


「これはこれは、一歩遅かったですね。私の意図を感じていた本土政府があなた方が香浜政府よりも早かったようですね」


「何のことを言っている?」


私はそう言って、大きく息を整てシライシを見つめた。

するとシライシは両手を顔の前において何かを脱ぐようなそぶりを見せた。


「久々だね。的場君!」


「佐伯さん!?」


急に声の変わったことにも驚いたが、シライシというのは佐伯智明本人であった。

彼はこの事件のことの一端を説明した。


彼は“煮えたぎる鍋事件”以降に警察官を辞職後に自身の守ってきた正義に疑問を感じ、政府の見せられない部分を批判する記事を書くライターとして活躍していたが、ある時に失踪し行方を眩ませていた。

その時より、反政府勢力と合流して各地でテロ事件を企てたり指導をしていたとのことだった。

全ては、この国を変えるために動いてきたとの自負があったからだそうだ。

今回の事件は、まだ不完全に取り込まれていない豊かな香浜を本土に本格的に取り込むことによって、本土を豊かにできると考え、以前より開発を進めていたセルウスのシステムを使い、香浜の警察力では対応できない事実を作り出し、本土政府の影響を強めようとした行動だったらしい。

しかも、その行動は本土政府の協力があってのこととも言って、彼は笑いながらヘリコプターに押し込まれていった。


私は追うこともできず、ただ立ち尽くして。飛んでいくことを見送った。

遅れてサイレンを鳴らしてパトカーが6台ほどやってきた。


「あ、クソ。逃したか……」


そう、デイブの声が聞こえて彼が私の肩に手を置いてこういった。


「最後の最後を取り逃したな……奴が、このテロ事件の首謀者として全世界に吊るされたんだ……我々はそれを逃した。SU-35はどうにかなったが、奴らが望んでた自衛軍の影響力の強化を……」


私はそれを聞いて、ため息を付いたが。こう言った。


「我々、SARはSU-35という強敵を倒しました……香浜にもし何かあっても、我々香浜警察局が市民を護りますと言いましょうよ」


私はそう言って、雨がやんでいたことに気が付き。ポケットから煙草を取り出して口にくわえた。


守って見せますか。せっかく好きになった街なんですし―――

私はそう思いながら煙草に火をつけた。



The END.


とりあえず、書き終わらせることができました。

最後までありがとうございました。

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