表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/28

002.おにい、一緒にヤっちゃう?

話のストック、そんなにないです。

 いつもの美味しい狩り場から、街まで約10Km。

 五十鈴の走るスピードに合わせると約10分の距離だ。


 【探索】スキルを使うことで視界の右下に現れる周辺マップに赤い点が現れた。


「おにい、オークだよ」


 俺より、五十鈴の方が反応早かった。


「五十鈴も行くか?」


「もちろん。イクぅ。おにいと一緒にイクの。おにいとヤって、今度は、絶対に一緒にイクのー♪」


 俺も大概だが、五十鈴も元分家の娘だけあって、バトルジャンキーだ。

 五十鈴は陰形術、そう、忍術の伝承を任されていた分家の生まれで、お気に入りの武器は、小太刀の二刀流だ。


【姫巫女流:空蝉の術】


 五十鈴は御鏡家の分家の姫巫女家で伝承している忍術を発動させた。

 【姫巫女流:空蝉の術】は忍術の媒体を使って発動する仙術であらゆる攻撃を5回無効に出来る。


 俺は、どんな相手にも手を抜くなと、五十鈴には教えている。

 今は【物理攻撃無効】スキルや、20回も使って効果を上げている【魔法攻撃半減】で、ほとんどの通常攻撃や魔法攻撃が無効であってもだ。


「五十鈴、準備出来たか?」


「うん、おにい」


「行くぞ」


「おにいと、イクぅ」


 いつもながら、発音がおかしい。


【御鏡流:縮地】


 長距離をあたかも短距離のように移動する仙術。

 五十鈴がまだマスター出来ていない仙術だ。

 その仙術で一瞬でオークの後ろに出る。


「おにい、ズルい、一緒にイキたかったのに」


 まずは1匹。


【御鏡流:一蹴・改】


 急所の分かっている人間相手なら【御鏡流:一蹴】で一撃必殺で済んでいた。

 正確には試していないので、知識として知っているだけだ。

 しかし、この世界の魔物は若干急所が違っていたので、五十鈴と一緒に試行錯誤で急所を探して、【御鏡流:一蹴・改】として、技を確立させている。

 首の後ろをひと刺し、オークは光と共に消えた。


------------------------------

【戦利品】

・火の魔石(小)

・下級オークの肉

《以上はアイテム袋に収納されました》

------------------------------


 スキルカードは、ドロップなしか……。


【御鏡流:一蹴・改】


------------------------------

【戦利品】

・【弓レベル+1】スキルカード

・火の魔石(小)

・下級オークの肉

《以上はアイテム袋に収納されました》

------------------------------


 お、ちょっと残念。

 ハズレに近いスキルカードだ。

 それでも、スキルカードギルドに出せば、金貨5枚で売れる。


 遅れて五十鈴がやってきた。


「もう、おにい、ズルいよー。残りのオークと五十鈴はヤるからね」


 五十鈴はほんの一瞬だけ構えて、爆発するように、すぐに動き出した。


【御鏡流:一蹴・改】


 こっちの世界に来てから、五十鈴は【御鏡流】を少しずつ使えるようになっている。


------------------------------

【戦利品】

・【HP×2】スキルカード×2

・【レアスキルカードドロップ×2】スキルカード×2

・火の魔石(大)×2

・火の魔石(小)×6

・上級オークの肉×2

・下級オークの肉×6

《以上はアイテム袋に収納されました》

------------------------------


 一瞬で5匹倒すもんだから、ログ表示が間に合わず、まとめて表示された。


「おにい、見たこと無いスキルカードが出た」


 五十鈴の言うとおりだ。

 【HP×2】と【レアスキルカードドロップ×2】スキルカードは、今まで見たことがない。

 【HP+100】とかが標準で、【HP×2】みたいな掛けるいくつってのは初めてだ。

 戦利品から判断すると見た目は似てるが強いオークが混ざっていたんだろう。

 それでも、一撃なんて、末恐ろしい少女だ。


「【レアスキルカードドロップ×2】は、すぐ使って、【HP×2】はスキルカードショップを見てから考えようか」


 HPを上げれるだけ上げてから使った方が効果が高いし、値段によっては売ってもいいからな。


「はーい」


 手を挙げて少女らしい返事をする五十鈴。

 こっちの世界に来てからの方が生き生きしてるな。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ