001.おにい、一緒にイキたいよ
異世界で妹といけない関係シリーズ 第1弾
タイトルが適当すぎる・・・
「おにい、ダメ。先にイっちゃイヤ。ちゃんと、五十鈴と一緒にイってよー」
この銀髪のポニーテールで小中学生に見える少女とは思えないセリフを吐いたのは五十鈴。
血の繋がっていない義理の俺の妹だ。
成長が遅いようでこんなちんちくりんでも16歳だ。
俺も成長が遅いらしく、俺も成長が遅いらしく、俺も成長が遅いらしく、大事なことなんで3回言ったが、女顔で声変わりしてないような声で背が低くても18歳なんだ。
「ダメだ五十鈴。イクのは俺だけだ。俺だけで充分だ」
このヌルヌルした感覚、マジやべぇ。
何度体験しても気持ちいい。
ほぼ毎日してるって言うのにな。
「五十鈴だって、イキたいのに……。五十鈴、パンツまでベチャベチャなのにイケないなんて……、おにいだけズルい」
そんなに色っぽくズルいって言われてもなぁ。
「我慢しろ」
ほかにどう言えっていうんだ?
「我慢なんて出来ないよー。イキたい。イキたい。おにいとイキたいのー」
本当にわがままな義理の血の繋がっていない妹だ。
満足させていない俺が悪いって言うのもあるけど、仕方がないんだ。
【御鏡流:波紋】
俺の実家、古武道道場で教えている、御鏡流の仙術で浸透勁の超ヤバ目の威力がある仙術だ。
これを喰らうと外面は無傷だが、内面はクチャクチャになる。
骨なんか無かったようにクチャクチャにだ。
卵に使うと殻は割れずに黄身と白身が完全に混ざったいい感じの状態になる。
玉子焼を作るときには便利だが、人間相手には絶対使っちゃいけないと言われてる。
そう人間相手には使っちゃいけない仙術なんだ。
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【戦利品】
・水の魔石(大)
・媚薬スライムオイル
《以上はアイテム袋に収納されました》
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だけど、魔物相手にはダメだって言われていない。
と言うことで、まずは1匹。
この仙術を媚薬スライムに喰らわせると、めっちゃ気持ちいいんだ。
媚薬がどうのこうのじゃなくて、手に当たる感触が気持ちいいんだ。
この【物理攻撃無効】【魔法攻撃半減】のスキルを持つ媚薬スライムは、【物理攻撃無効】でも浸透勁の仙術が効いてドロップアイテムが美味しく、倒せるライバルがいないので、俺たち2人パーティーには、都合のいい相手になっている。
媚薬スライムオイルを小瓶に移して売ると金貨5枚になるらしい。
1匹で約100本出来るので、これで末端価格は金貨500枚になる。
金貨1枚が約1万円なので500万円。
俺たちは媚薬スライムオイルを卸すだけなので、素材の価格の金貨100枚分しか入らない。
小瓶を揃えたり、瓶詰めしたり、小売りをしたりするのは面倒だからな。
それでも、破格の稼ぎだ。
この稼げる狩り場を見つけるまでが長かった。
冒険者ギルドに登録してから半年だ。
そして、狩り続けて半年。
国家予算の半分くらいは貯まった。
イヤ、さすがにそこまでは貯まっていない。
五十鈴は義理の妹だけあって、御鏡流の技がほとんど使えない。
もちろん、【御鏡流:波紋】も使えないので、媚薬スライム戦には全く役に立たない。
と言うことで、媚薬スライムは、主に俺にとって都合のいい相手だ。
だから、五十鈴は、沼に入らないで待っててくれればよかったんだ。
一緒にイキたいと沼に入るから、パンツを濡らす羽目になるんだ。
後で綺麗にするのは俺なんだぞ。
せめて【御鏡流:水蜘】を覚えてくれれば、水の上を歩けるんだがな。
【御鏡流:波紋】
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【戦利品】
・【物理攻撃無効】スキルカード
・水の魔石(大)
・媚薬スライムオイル
《以上はアイテム袋に収納されました》
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おし、スキルカードゲット。
これで、トータル4枚目だ。
俺、五十鈴、予備、そして、販売用だ。
鑑賞用までは無理。
五十鈴と一緒に転生した異世界はよくあるレベルの概念がない。
ステータスはHPとMPしかなく、レベルアップで上がるのではなく成長で上がっていくらしい。
そもそも、レベルアップがないからな。
ただ、例外はスキルカードだ。
使ったら無くなるが、使うことで強くなる。
だから、今ゲットした【物理攻撃無効】スキルカードは、国家予算半分くらいの値段で売れるらしい。
スキルカードギルドのオークションに出した場合の予想価格だがな。
なにせ、物理攻撃が効かなくなるんだ。
王様とかが欲しがるだろ?
【魔法攻撃半減】スキルカードでも金貨2億枚で売れたんだからな。
「五十鈴、ちょっと早いけど、帰るぞー」
目的のスキルカードが揃ったからな。
「うん」
【御鏡流:水蜘】
特殊なバランスの取り方をすることで、水の上を歩くことが出来る。
水に沈むから水面を歩けないのであって、水に沈まないようにバランスを取れば沈まない。
コツさえ覚えれば簡単だ。
実家の道場の近くで道場を構えているライバルの【乙女流】の道場でも似たような技を教えてるんだから、本当に簡単なコツだぞ。
途中で、五十鈴を抱き上げる。
水面で踏ん張るのは大変なんだぞ。
バランスを計算がややこしいんだ。
実際は計算してちゃダメで、無意識に出来ないと、【御鏡流:水蜘】が使えるようにはならない。
「五十鈴、じっとしてろ」
「はい、おにい。んーーーーーーー」
爪先立ちで、目を瞑って、唇を尖らせている。
「おにい、早くぅ~」
もちろん、そんな展開はないぞ。
義理とは言え妹だ。
それも、この世界では10歳で成人になるとしてもだ。
そもそも、この世界にはエッチするのに年齢制限はない。
【生活魔法:クリーン】
金貨1枚で買えるスキルカードで使える魔法で、身体や服に付いた汚れを落としてくれる。
その魔法で五十鈴の汚れを落としてやる。
泥塗れだからな。
【生活魔法:ドライ】
これも金貨1枚で買えるスキルカードで使える魔法で、身体や服に付いた水分を乾燥して飛ばしてくれる。
汚れを落としても、濡れたままでは身体に悪い。
【白魔法:アンチウイルス】
これは金貨50枚くらいで販売されているスキルカードで使える魔法だが、オークからドロップしたのを使って覚えた。
身体に入り込んだウイルスを撃退してくれる白魔法だ。
この世界では、ウイルスの知識は無いが、通常の白魔法では治せない症状が良くなるって理由で値段が高くなっている。
俺は、五十鈴が沼の水を少しでも飲んでたら、ウイルス感染で変な病気になる可能性があるから、念のために【白魔法:アンチウイルス】を掛けておく。
「はい、終わり」
「おにい、ちゅーがまだだよ。んーーー」
「ちゅーはないの。ほら、帰るぞ」
「おにいの、いけずぅー」
「バカ言ってないで、帰るぞ」
「はーい」
五十鈴の表情はコロコロ変わって結構面白い。
異世界転生で来た新しい世界。
本当に五十鈴が一緒じゃなかったら、どうなってたんだろうか?