後腐ればかりの悪い花
咲く花の
赤い赤い花の
枯れた後の
萎れた花弁の
汚れた花弁の
濡れた花弁の
心を突く、突く
突き貫ける何か。
死を
ささやかな死を
抱いてしまった感慨に
それでいて
何とも響かない感慨に
土へ果てる花を
哀れみ
蔑み
くだらない、死ね。
首が落ちた後の
哀哭すらしない花の
心は無い筈なのに
何故か哀れんだ自分の
心を嫌悪し
優しさを蔑み
苛立ち
くだらない、死ね。
枯れ果てた後の
見えなくなった花の
かつて存在した場所を
中指で撫でる。
汚れた指を
ナフキンで拭い
汚れたナフキンを
手間かけて洗い
たかが花一つに
このような感慨を抱いた
私を恨み
蔑み
苛立ち
まだ生きられるものだと
にわかに思った。
(*´_`)。o (読んでいただき、ありがとうございました。)