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第39話 報酬の使い方

「アルフレッド様達は買い物を楽しまれお帰りになりました」


ゴブリンの長達に報告するザイル。


「しかし食糧長官のおかけで助かりましたな」


と目付きの悪いゴブリンこと財務長官は告げる。


「そうだな。一度に塩20500kgの現物は無理だからな。食糧長官が交換券での報酬をまとめてくれなければ危ないところであった。改めてお礼を言うぞボイール」


「いえ、もったいないお言葉です。ただ本当に宜しかったのですか?あれだけの交換券、一度にすべて使われでもしたらこの街の食料物資ほとんどなくなってしまいますぞ」


「それは考えたが他に方法がない。それに自分が売った魔物の素材や肉を購入する真似はするまいて」


「しかし万が一と言う事もありますぞ」


「その時は……」


「その時は?」


「クロノア様直伝ジャパニーズ土下座じゃ!!」



★★★★★★★★★★★★★★★


一方屋敷に帰った主人公達。


「買い物楽しかったね。エマ」


「それはなによりです。思ったより品揃えも良かったですし、なにより味噌と醤油があったのは大きかったです」


「さすがに、20500kg分の交換券を使う場所はなかったね」


「そうですね。一応市場は形成しておりましたが人口が少ないため紙幣の流通する場も限られていますね。ベルのハルバードも価格など少し怪しいかもしれません」


「ぼったくられたの?」


「ぼったくられた……どこでそんな言葉を……まぁ公国で購入してもあれだけの武器。金貨で350枚から400枚はします。むしろ安いです。公国ではアルフレッド様の武器ではなくベルの武器が特注品になりますから」


「そしたらなにが怪しいの?」


「たぶん普段買う人はいないはずです。人口の3分の1が兵士です。冒険者などいないでしょう」


「市場価格が決まってないということか。確かに武器屋というよりただの武器工場だったような……」


「それで間違いないかと。普段はゴブリン軍の武器の製造を担っているのでしょう」


「適当に、または高めに価格を言ったらたまたま人間の世界の適正価格だったという事か」


「はい、予想ではありますがたぶん当たっていると思います」


まぁ元々は塩が目的だったし、ゴブリン達と仲良くできるからいいかなと思っていると


「そろそろ金の山分けをしましょうよ!!」


レオが意気揚々とやって来た。


「してもいいけど、使う場所もないし部屋に置いててもしょうがないだろう?」


ゴブリン達は金には興味がない。人の街は遥か彼方。なぜ今、金の山分けをする必要があるのか。


「分かってませんねぇお子様は。ベッドに敷き詰めて転がるに決まってるじゃないですか!」


決まってるのか?それにしても教育係とはいえお子様呼ばわりかよ。今更だけど


「なにが決まっているか分からないけど10箱を四人で分けて一人2.5箱。とりあえず2箱だすぞ」


2箱床に無限倉庫から出す。


「ヒャッホーーー!!これで長年の夢が叶う!」


それが夢だったのか?それでいいのかレオ。部屋に運ぼう持ち上げるレオ。


グキッ!!


という音が響き渡る。

腰を屈めたまま動かないレオ。

顔には脂汗が滲んでいる。


金は重い。1㎤あたり約20g。50㎝四方の箱に金が入っていると2トンは優に超える。無造作に且つ勢いよく持ち上げれば当然こうなる。


「金のベッドがいいか?」


とりあえず聞いてみる。


「普通のベッドでお願いします」


天罰だ!いや自業自得か?!





金の箱は当分無限倉庫の中です。



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