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第33話 ゴブリンからの依頼

「はい、オッケーです!!!」


代わりに返事をするレオ。

いやお前のものにならねぇよ。誰もが思う。ゴブリン達からも生暖かい目で見られている。


その状況でも「これだけあればお家が再興できる……」と呟いている。


ベルナルドは淡々とレオに喝をいれ気絶させて応接室を後にする。


「お連れ様には別室で休んで頂きます」


将軍のザイルが部下のゴブリンになにか指示を出している。


「申し訳ありません。失礼しました」


レオの失礼を詫びる。失礼と言うレベルではないが。なんで五歳児が大人のフォローをしないといけないんだ!しかし、この金の輝きは人の欲にダイレクトに訴えかけてくるものがある。


「気に入っていただけましたかな?実はクロノア様の言いつけが残っておりましてな。人間との取引には金が好まれるからなるべく用意しておくようにと」


確かに効果は抜群だ。特にレオには。


「たしかに人間の社会では金が取引に好まれて使われます。最上級の価値を持つものとされてますから」


しかし今の状況では貰っても使うところがない。精々レオをからかうのにしか使い道がない。交換券の方がいいのかもしれないが


「この金でキングバッファロー何匹分の価値とお考えですか?」


確かキングバッファロ一1匹金貨200枚のはずだ。レートがいいなら一部交換するのもありかなと考える。


「我々には金はそれほど価値があるわけではないのですがクロノア様よりおおよその相場は聞いております。恐れながらキングバッファロー100匹分でも少し足りないなと」


初代様め!余計な事を!!


「なら何故みせたのですか?」


もっと魔物を売れという事かな。と思っていると


「実はこの金でお願いしたいことがあります。ブラックオークが異常発生しておりましてお力をお借りできないかと……」


「ブラックオークといいますと先程言っていた北のブラックオークですか?」


「はい、奴らはなんでも食べる豚です。森を根こそぎ食い尽くしてしまいます。一体一体の力が強くて接近戦では戦えないのです。遠距離攻撃が得意な魔法部隊がいるにはいるのですが今回は数が多すぎましてかなりの被害が予想されます。街に被害が出ますと女たちが拉致されて奴らの繁殖の道具とされてしまうのです」


お〜テンプレきた!!魔物の異常発生、魔物は女をさらい繁殖に使う鬼畜野郎。その異常事態に偶然立会う主人公!完璧だ!!ついに王道チート!!


……あまりやる気しないけどね。大体この後女の子の危ないところを助けてヒロインフラグ立つじゃないですか?ゴブリンとフラグたてるの?キツイわ〜〜。それにゴブリンが攫われてオークの子供を産んだとしてもあまり悲愴感は感じない。そういうこともあるんじゃないの?くらいの感じですよ。


けどゴブリンからしたら死活問題だ。大切な森を荒らされては生活できない。ただでさえゴブリンの街の南側は黒髪の五歳児によって魔物の数が激減してるのだ。自分だけどね。


断るにしてもゴブリンの女の子とフラグを立てたくないので……とは死んでも言えないし。


「ブラックオークの驚異から街を救えばその金は全て頂けるのですね?」


受けるしかない気もするし念のため確認する。


「いえ、この箱5つでいかがでしょうか?」


値段を釣り上げるゴブリンの長。彼等にとって大して価値がない物でも金の精製には時間も労力も使っているだろう。エマを一瞥する。軽く頷いてくれる。依頼を受けますと言おうとした瞬間


応接室の扉がバーーンと開かれる。


「オッケー!!受けましょう!!!」


レオが代わりに返事をしてくれた。







このあとすぐベルナルドがレオの意識を飛ばして連れて行きました。

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