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第32話 ゴブリンの街

「すごいな!!」


交渉から二日後ゴブリンの街に到着した。街の周りはガッチリとした高さ5mにはなろうかという赤レンガ風の壁になっている。


キングバッファローが大群で突進して来てもビクともしない作りらしい。ゴブリン自身が魔物のため魔物除けの結界を使うことができないため丈夫につくる必要があるようだ。


そして街の周りは田園風景が広がる。稲作をしているようだ。


ゴブリンの将軍ザイルと食糧長官のボグールに連れられて中にはいる。自分たちの後ろには護衛役と称して50人のゴブリンの戦士たちが続く。ゴブリンの街の人は見かけることができない。警戒して隠れているのだろうか?


連れられていくと街の中央の広場についた。かなりの広さがある。街中のゴブリンが集まっているようだ、ものすごい歓声があがる。

広場の一段高い壇上に多分ゴブリンの王であろう立派な格好をしたゴブリンがいる。そのゴブリンが手を上げ民衆に静かにするように促す。


静まるゴブリン達。ゴブリン達はこちらを興味深そうにみている。

ザイルとボグールについて広場の中心の道を歩き続ける。戸惑っていると促され壇上にあげさせられた。四人であがる。


「皆の者紹介しよう!!我らに文明を与えてくれたクロノア様の子孫アルフレッド様とその仲間の方だ!!!」


ワ〜〜〜!!!と歓声に湧く広場。

歓声に応えてくだされとゴブリンの王に囁かれ軽く手を振る。


さらに大きくなる歓声。

再び手を上げる王静かになる民衆。


「アルフレッド様は魔物が取れずに困っている我らに救いの手を延べられた。キングバッファローを譲ってくださるとの事だ」


魔物が取れない元凶が自分ですけどねと心の中で呟く。このゴブリン王の人気取りに利用されたのはなんとなく分かる。少し釈然としないが彼等なりの歓迎の仕方かもしれないしここは乗っておこう。


兵士達が壇上前の民衆を押して行き壇上前に大きめの空間ができる。「十頭ほど出してくだされ」と囁かれ無限倉庫より十頭のキングバッファローを壇上前の空いたスペースに出す。壇上前にこんもりと積まれる。


再び歓声に包まれる。


「このキングバッファローはアルフレッド様から皆への贈り物だ!!皆で祭りといこうではないか!!」


対価は貰うけどなと思いながら民衆に笑顔で手を降った。


★★★★★★★★★★★★★★


「先程は失礼しました。アルフレッド様。私はゴブリンの長ギースでございます。この度の御訪問心より歓迎致します」


歓声の中、広場をあとにして連れられたのは二階建てのがっしりした白い建物。その応接間の一室で先程のゴブリン王と対談する。ゴブリン王の両脇にはザイルとボグール。あと目つきが悪くて神経質そうなゴブリンが立っている。


まぁゴブリンはみんな目つきが悪いが……。


「先程の茶番に付き合って頂き有難うございます。最近獲物が取れなかったり北のブラックオーク共が騒いだりと皆鬱憤が溜まっておりまして。モチロン先程の分の対価は支払わせて頂きますぞ!」


「いやいやこれから仲良くして頂くのですからあれぐらい当然のことです」


とりあえず大人の対応をしておく。五歳児だけどな!


「実はキングバッファローの対価の件なのですが、塩交換券でもモチロンいいのですがこのような物もありまして……」


うん価格なら負けないぞ!とか思っていると目つきの悪いゴブリンが机の上に50センチ四方の箱を置いていく。


ゴブリンの長ギースは箱を開ける。


するとそこには金の延べ棒がギッシリ詰まっていた。


「こちらでのお支払いもできるのですがいかがですかな?」


「はい、オッケーです!!!」


何故か代わりにレオが返事をしていた。




目つきの悪いゴブリンは財務長官です。

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