第12話 公国の守護者
レオのもとを離れベルナルドにも御礼を言うと
「坊ちゃん気にしないで下さい。引退したら農業をするのが夢だったんです。」
ハルバードで離宮周辺の大木をバッサバッサ切りながら答えてくれる。
「こんな世界の果てでやらなくてもベルナルドならどこででもいい土地を手に入れることができただろうに」
五歳児が言うセリフではないだろうが言わずにはいられなかった。
「それは違いますぞ坊ちゃん。ここは最高の土地ですぞ!!誰にも邪魔される事なく開拓することができ、どんなに暴れても誰に迷惑を掛ける事もない。素晴らしい環境ですじゃ」
生き生きとハルバードを振り回し続ける。別に気を使って言ってる訳でもなさそうだ。
「それならいいんだ。ありがとう。なにか手伝う事はないか?」
「今はまだ大丈夫ですじゃ。ただ少々野ウサギが多くて困りますのぅ。今はいいですが穀物を食い荒らされたら困りますじゃ。そのうち野ウサギ狩りに付き合ってくだされ。小物で数が多いのは苦手でしてのぅ」
作業の手を止めハルバードを立ててこちらに笑顔をみせてくれる。レオの後のせいか惚れ惚れしてしまう。五歳児に泣き言を言っている間は出世はできないだろうなぁ。
それにしても1m越えのウサギを小物扱いとは、五歳児の自分より一回り大きいぐらいなんですが。
「上手くできるか分からないが行く時は言ってくれ。それまでにレオに小物の倒し方を習っておくよ」
「ほっほっほっ、そうしてくだされ力の使い方を知るのも大事ですじゃ、ワシも若い頃はよく竜をミンチにして仲間内から怒られてましたのぅ。売値が下がるってのぅ」
どんなに強いんだこの爺さんと思いながらステータスをみる。
HP120000
MP2200
属性 土 水
称号 公国の守護者 大将軍 SS冒険者 デストロイヤー ドラゴンスレイヤー タイガースレイヤー 農業改革者 建築家 元公国最大戦力
レオいらなくね?!!!
角ウサギは一匹時ギルドではBランク相当の強さになります。5匹以上でAランクです。