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心違い

作者: 夕夜鶴

俺は、気遣いがないと言われる。

自分はそうは思わないのだが、そう言われてしまう。

俺はよくやっているつもりだ。『人のことをよく思う』

でもそれは、ある意味気遣いがないということなのかもしれない。

いろいろなことをやる。けれでもそれが、相手にとってやってほしいこととは限らない。

放っておいて欲しい。一人になりたい時だってあるのだ。

つまり、俺の気遣いとは、あくまでも、思いやりに過ぎないのかもしれない。

思いすぎると逆に思いを殺してしまう。

相手の心を傷つけてしまう。

そんなことだってあるのだ。

そんな俺には好きな人がいる。でもその人はいつも俺に話しかけられると、悲しそうな顔をする。

ほかの人と話すときはあんなにも楽しそうに話すのに、俺と話すと、悲しそうな顔をして、あまり喋らなくなってしまう。

俺のことを哀れんでいるのだろうか?それとも俺の事が嫌いなのだろうか?

これだから俺は気遣いが足りないと言われるのだ。

当たっていくことしかできない。引いて見守ることができない。

俺は、あまりにも人を愛しすぎてしまっている。


私は気遣いがないと言われる。

私自身としては、ちゃんと相手のことを気遣ってあげていると思うのだけれどないと言われる。

私はよく思ってあげる『相手のことを見守ってあげる』

でもそれは、違うのかもしれない。

ちゃんと支えてあげることも必要なのだ。

その人の相談に乗ってあげたり、その人のために何かをやってあげたり・・・・・

だから私の気遣いとはあくまで思いやりに過ぎない。

相手に何もせず、終わるのを待つ。

相手の心をずっと苦しめ続ける。

そんなことになってしまうのだ。

そんな私には好きな人がいる。その人はよく私に話しかけてくれる。

私は、彼の一言一言を返すのに必死に考え必死に返す。

でも彼は、そんな私に悲しい顔をするのだ。あまり笑ってくれない。普段、彼はいつも笑いながら話すのに・・・・・。

私のことを哀れんでいるのだろうか?私に気遣ってくれているのだろうか?

分からない。

これだから私は気遣いが足りないと言われるのだ。

引いて見守ることしかできない。当たっていくことができない。

私はあまりにも人を嫌いになっている。



初めまして夕夜鶴ゆうよづると申します。

この小説を読んでいただきありがとうございます。

皆さんは、自分と相手の感覚に差やズレがあると思ったことはないでしょうか?

例えば、皆さんの部屋を明るくする電球。自分にとっては丁度いい明るさにもかかわらず、友人が来ると暗いと言われたり明るすぎと言われたりしたことはないでしょうか?(ちなみに作者はありません)

他にも、味覚の差や聴覚の差などなど様々な差があると思います。

この作品『心違い』も(心遣いじゃないですよ?)そんな自分と相手の感覚の差を表した作品です。

まず最初に、この作品の主人公の男女二人が、周りの人から気遣いがないと言われる。つまりは気遣いの意味の差が出てきます。

二つ目が、この二人が思う気遣いと、足りないと思うものが全く逆であるというズレ(というよりは結論の違い)。

最後に、二人が人に対する思いの大きな差があるわけです。

このように、ひとつ違うだけで、人というのは大きく差ができてしまうわけです。そうなると人間は、自分と同じ思想を持っている人間と出会うことは不可能なのではないかと私は考えます。

どうやらこの二人は両想いのようですが、この二人の間にも差やズレがあります。

一つは相手から見える表情と自分が思っている表情が違うということ。

二つは相手を思っているのに結論が違うという差。

そして、先程も言いましたが、人に対する思いの差。

そう考えると、二人がくっつくということは実に難しいような気がします。

対極の存在はやはり磁石以外くっつかないものです。

(作者は、くっつことを願っています)

さて、長くなってしまいましたが、ここであとがきを終わらせていただきます。

レビュー感想を頂けると、作者は気力が湧きます。

それでは、皆さんに良きことが訪れることを願います。

それでは夕夜鶴でした。


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