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『三国志に転生したら死に戻りRPGだった件  〜寿命14年、武将ガチャで天下統一を目指す40代独身営業マン〜』  作者: ライディーンたけ


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第14話 Stage 1:軍師、徐庶元直




────────────────────────

◆ 前回のあらすじ


十四日目、黄巾の偵察隊(十五人)が襲来。

訓練中の主人公・李明たちは、これを撃退した。


主人公自身も、弓で賊を射抜き、確かな成長を見せた。

その覚悟を見届けた守城の名将・霍峻が、ついに配下となった。


だが、逃げた賊が衝撃の事実を叫ぶ。

「頭領が、三百を率いて来るぞ!」


想定の二百を超える、三百の大軍。

こちらの戦力は、武将八人と自衛組織四十人、合わせて四十八人。


数の差は、六倍以上。

黄巾本隊の到達まで、残り十五日。

────────────────────────




十五日目の朝。


李家の、広間。


配下たちが、全員、集まっていた。


黄忠、徐庶、石韜、趙累、霍峻、文聘、陳大。

そして兄の李澄。


だが、空気は、重かった。


三百。


その数字が、全員の、心にのしかかっていた。


「三百、か」


文聘が腕を組んだ。


「正直、厳しいな」


「うむ」


趙累も頷いた。


「自衛組織を四十人、集めたが、所詮は素人。

 三百の、賊を相手にどこまで、戦えるか」


重い沈黙が、広間を満たした。


……俺は考えた。


ガチャ。


累計ポイントは、380pt。


100ptで、一回。

だが、今引いても、強い武将が出る保証はない。


前回の、20連でもAレアが、一人。


……ガチャに、頼るしか、ないのか。


そう、思った、その時だった。


「李明殿」


徐庶が静かに口を開いた。


「はい」


「お主、今、何か別の手段に頼ろうとしなかったか」


「……っ」


見抜かれた。


「お主のその、目。

 追い詰められた時、何か、奥の手を使おうとする、目だ」


徐庶は静かに立ち上がった。


「だが、その前に」


徐庶の目が鋭く、光った。


「儂の策を、聞いてからでも遅くは、ない」




徐庶が広間の、中央に、進み出た。


そして机の上に、襄陽周辺の、地図を、広げた。


「皆、聞いてくれ」


配下たちの視線が、徐庶に集まった。


「三百の、賊。

 確かに、正面から、ぶつかれば、勝ち目はない」


「……」


「だが」


徐庶が地図を、指さした。


「三百を、三百のまま、戦わせなければ、いい」


「どういう、ことだ?」


文聘が聞いた。


「賊を、分断する」


徐庶の声は静かだが、力が、あった。


「見ろ。

 襄陽の北には、三つの、道がある。

 大路が、一つ。

 そして、細い、間道が、二つ」


徐庶が地図の、三本の道を、順に、指さした。


「賊は大軍だ。

 大路を、まっすぐ、来るだろう。

 だが、ここに——」


徐庶が大路の、途中を、指さした。


「ここに倒木と、岩で、道を、塞ぐ。

 大路を、通れなくする」


「すると、賊は?」


「二つの、間道に、分かれざるを、得ない」


徐庶の目が光った。


「三百が、二つに、分かれれば、百五十ずつ。

 さらに、間道の、途中でもう一度分断すれば——」


「七十五ずつ、か」


趙累が唸った。


「うむ。

 そして、間道は、狭い。

 大軍の、利は、活かせない。

 狭い道では、せいぜい、数人ずつしか、進めん」


「なるほど……!」


俺は思わず声を上げた。


三百を、三百のまま、戦わない。


地形を、使って、小さく、割る。


これが、軍師の、知略。




「さらに」


徐庶は続けた。


「間道の、両脇は、林だ。

 ここに、伏兵を、置く」


「伏兵?」


「黄忠殿と、霍峻殿の、弓だ」


徐庶が二人の、弓の達人を、見た。


「狭い間道で立ち往生した賊を、林の中から射る。

 賊は、どこから矢が来るか分からん。

 恐慌に、陥る」


「ふっ」


黄忠が笑った。


「面白い。

 儂の弓を、活かす、布陣だな」


「儂も異論は、ない」


霍峻も頷いた。


「林からの、狙撃なら、儂の得意とする、ところだ」


徐庶はさらに、続けた。


「文聘殿と、趙累殿は、間道の、出口で待ち伏せ。

 弓で、混乱した、賊が出てきたところを、討つ」


「承知」


「そして李明殿」


徐庶が俺を、見た。


「お主は自衛組織と共に、李家の、最終防衛線を、守れ。

 万が一、間道を抜けた賊が来たら、お主が止めるのだ」


「……はい!」


「これで、三百は、各個に、撃破できる。

 正面から戦うのではなく、地形と知略で討つ」


広間に、静寂が、流れた。


そして。


「……見事だ」


趙累がぽつりと言った。


「儂は組織化は、できる。

 だが、ここまでの、戦略は、描けん。

 徐庶殿、あんた、本物の、軍師だ」


「いや」


徐庶は静かに首を、振った。


「儂はまだ半人前だ」


「謙遜を」


「本心だ」


徐庶の目が遠くを、見た。


「儂の潁川の友に、本物の天才がおる。

 あやつに、比べれば、儂など——」


……諸葛亮の、ことか。


でも今は、徐庶の知略が、俺たちの、希望だ。




「徐庶殿」


俺は立ち上がった。


そして配下たち、全員の前で、深く頭を下げた。


「あなたを、我が、軍師として、お迎えしたい」


「李明殿……」


「俺には、知略が、ない。

 でも、あなたには、ある。

 どうか、あなたの知恵を、俺に貸してください」


徐庶はしばらく無言だった。


そしてゆっくりと、口を開いた。


「李明殿。

 儂、はじめ、お主のことただの変わった商人の息子だと思っておった」


「……」


「だが、違った。

 お主は、家族のため、街のため、命をかける。

 そして、儂のような流れ者を、軍師として立てる」


徐庶の目に熱が、こもった。


「儂、決めた。

 儂の知略、すべて、お主に、捧げよう」


「徐庶殿……!」


「儂、徐庶元直、李明殿の軍師として、生涯仕える」



────────────────────────

徐庶 信頼度:95 → 100(+5)


★★★信頼度100到達★★★


興味スイッチ完全解放:徐庶

────────────────────────



「……っ!」


俺は息を、呑んだ。


徐庶の信頼度、100。


ついに。



────────────────────────

★興味スイッチ完全解放★


徐庶じょしょ元直

絶対的な信頼関係を築きました。


【徐庶の興味スイッチ】

 ・自分を「軍師」として、正しく評価する主

 ・流れ者の過去を問わない器の大きさ

 ・民を、見捨てない仁の心

 ・母を、大切にする者への共感


【効果】

 ・次の周回(死に戻り後)、最初からこの情報が利用可能

 ・徐庶の信頼を、最速で得られる


★この情報は永久保存されます★

────────────────────────



……そうか。


徐庶はずっと、「軍師として、正しく評価される」ことを、求めていた。


流れ者の過去ゆえに、誰にも本当の力を認められなかった。


でも俺は彼を、軍師として、立てた。


それが、徐庶の心を開いた。


「徐庶殿、ありがとう、ございます」


俺は深く頭を下げた。


軍師・徐庶元直。


三百の大軍に立ち向かう知略が、今、俺の手の中にある。




自分の部屋に戻った。


そして頭の中でシステムを、開いた。



────────────────────────

【15日目終了:リザルト】


配下武将:

・黄忠(Sレア):93

・徐庶(Aレア):100 ★★★興味スイッチ完全解放★★★

・石韜(Aレア):88

・趙累(Aレア):92

・霍峻(Aレア):80

・文聘(Bレア):80

・陳大(Bレア):80

・張小六(Dレア):90


家族:

・李潤(父):90/李澄(兄):92

・李綾(妹):100/陳氏(母):76


[!]今日の重要進捗

 ・徐庶、信頼度100到達、軍師として正式就任

 ・徐庶の興味スイッチ完全解放(死に戻り後も継承)

 ・★三百迎撃の「分断の策」が完成★


[!]徐庶の策:分断殲滅

 1. 大路を塞ぎ、賊を間道に誘導

 2. 三百を、各個に分断(最終的に数人ずつ)

 3. 黄忠・霍峻の弓で、林から狙撃

 4. 文聘・趙累が間道の出口で待ち伏せ

 5. 李明が自衛組織と最終防衛線を死守


[!]黄巾本隊の到達まで:14日


地位ランク:Rank 1(補正×1.3)

────────────────────────



「……」


俺はウィンドウを、見つめた。


ガチャに、頼ろうと、した。


でも本当の、切り札は、ガチャじゃ、なかった。


仲間だ。


徐庶の知略。

黄忠と、霍峻の、弓。

文聘の剣。

趙累の、組織化。


一人ひとりが、切り札。


一週目の、孤独だった俺には、決して得られなかった力。


「ありがてぇ」


俺は呟いた。


「この、仲間たちと、なら」


窓の外。


十四日後に、迫る、三百の、大軍。


でももう恐れは、なかった。


「勝てる。

 いや、勝つ」




次回予告


Stage 1:決戦準備、それぞれの覚悟


十六日目。

徐庶の策に基づき、本格的な、防衛準備が、始まる。


倒木で道を塞ぎ、林に伏兵の位置を定める。


そして主人公は、家族にある決断を告げる。


[!]主人公の決断

 「母さんと、綾と、お春は戦いの間、避難させる。

  でも、今度は——」


決戦まで、あと十四日。


[次話に続く]


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