第12話 Stage 1:組織化、守城の名手
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◆ 前回のあらすじ
十一日目、別動隊撃退の翌日。
父・李潤の信頼度が90に到達し、主人公・李明を完全に信頼した。
だが、徐庶の進言は、厳しかった。
「本隊は、百から二百。このままでは、勝てぬ」
そこで主人公は、戦闘で稼いだ大量の信頼度ポイント(2,150pt)を使い、
人生初の20連ガチャに挑戦。
しょぼいラインナップの中、最後の確定枠で、
Aレア武将・趙累を獲得した。
軍の組織化のスペシャリストにして、忠義の士。
さらに「弓術の心得」も獲得し、主人公自身も戦えるように。
黄巾本隊の到達まで、残り十八日。
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十二日目の朝。
趙累はさっそく動き出した。
「李明殿、襄陽の街を、見て回りたい」
「街を、ですか」
「うむ。
防衛には、地形の把握が欠かせん」
俺は趙累と共に、街に出た。
趙累は、歩きながら、鋭い目で街を、観察していた。
「ふむ……李家は、街の南。
北から来る賊に対して、いくつか、防衛線が、張れる」
「防衛線?」
「うむ。
まず、街の入口の橋。
ここで賊の進軍を遅らせる」
趙累が地面に、簡単な地図を描いた。
「次に、この細い路地。
大軍は、ここを一度に通れん。
少数で足止めができる」
「なるほど……」
「そして李家の周辺に、最終防衛線」
趙累の、説明は、明快だった。
さすが組織化の、スペシャリスト。
一週目の俺には、こんな、戦術的な、視点は、なかった。
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趙累 信頼度:85 → 88(+3)
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さらに、趙累は街の有力者に、声をかけ始めた。
「皆の衆。
近々、黄巾の大群が、襄陽に来る」
街の人々がざわついた。
「官軍は南陽郡に出払っておる。
頼れるのは自分たちだけだ」
「そ、そんな……」
「だが、案ずるな」
趙累が、力強く言った。
「正しく備えれば、賊など恐れるに足りん。
儂が皆をまとめる。
共に街を守ろう」
趙累の、堂々とした、姿に、街の人々が、少しずつ、勇気づけられていった。
「あんたに、ついていくよ」
「俺たちも、家族を、守りたい」
数十人の街の男たちが、趙累のもとに集まり始めた。
……すごい。
たった半日で、即席の自衛隊ができつつある。
「趙累殿、すごいですね」
「なに、これが、儂の仕事だ」
趙累がふっと笑った。
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趙累 信頼度:88 → 92(+4)
★信頼度90超え・深い絆★
[!]街の自衛組織、結成開始
現在の参加者:約四十人
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昼。
俺は李家の庭で、弓の稽古を、していた。
ガチャで得た、「弓術の心得」。
そのおかげで、弓の、基本は、頭に入っている。
だが、実際に引くのは別の話だ。
「李明、肘が、下がっておる」
黄忠が横で、指導してくれた。
「こ、こうですか」
「うむ。
もう少し肩の力を、抜け」
俺は矢を、放った。
矢は、的の端に当たった。
「お、当たった!」
「悪くない」
黄忠が頷いた。
「『弓術の心得』とやらの、おかげか。
筋は悪くない」
「ありがとうございます」
一週目の俺は武器など、握ったことも、なかった。
でも今は、少しずつ、戦える、体に、なっている。
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[!]主人公、弓術スキル習熟度UP
現在:初級(的の端に当たる程度)
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そんな時。
街から戻ってきた、石韜が面白い、情報を、持ってきた。
「李明殿、面白い、話を、聞いた」
「なんですか」
「襄陽の、郊外に、すごい、弓の名手がいるらしい」
「弓の名手?」
「うむ。
元は官軍の武人だったが、今は隠遁しておる、と」
俺の頭の中で何かが、引っかかった。
荊州の弓の名手。
元・官軍の隠遁した武人。
「名前は、分かりますか」
「確か……霍峻、と、言ったか」
「……っ」
霍峻。
後の、蜀の、守城の名将。
わずかな、兵で、城を、守り抜いた、伝説の、防衛戦の、達人。
「石韜殿、その人に、会いたいです」
「ほう、興味が、あるか」
「はい。
本隊との戦いに、守城の専門家がいれば心強い」
石韜が頷いた。
「では、明日、案内しよう」
その夜。
俺は自分の部屋で、考えていた。
霍峻。
守城の名将。
もし彼を味方にできれば。
百から二百の大軍を相手にする防衛戦で、これほど心強い味方はいない。
だが。
史実では、霍峻は簡単に人に仕える男じゃない。
信念の武人。
興味スイッチを見極めて、慎重に接する必要がある。
「明日、会ってみるか」
俺は呟いた。
そして十三日目。
石韜の、案内で、襄陽の、郊外に、向かった。
黄忠も、同行してくれた。
山あいの、小さな、家。
そこに一人の、武人が、住んでいた。
三十代、半ば。
鋭い、眼光。
そして背中に、立派な、弓。
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霍峻 字:仲邈 35歳
武力:80/統率:88/知力:75/政治:70
[Aレア]
状態:隠遁中、元・官軍の武人
[!]興味スイッチ発動
・「守るべきもののために戦う者」に興味
・興味ボーナス:+15
初期信頼度:ベース25 + 興味+15 = 40/100
[!]追加の興味要素(攻略の鍵)
・「守る」という信念を見せる
・少数で大軍に挑む覚悟を見せる
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「……何用だ」
霍峻は、警戒した、目で俺たちを、見た。
「突然の訪問、失礼します。
李明、と、申します」
「商人の息子が、儂に何の用だ」
……硬い。
さすが信念の武人。
「霍峻殿。
近々、襄陽に黄巾の、大群が、来ます。
百から、二百」
「……」
「俺は家族と、街を、守りたい。
あなたの力を貸してほしい」
霍峻は、しばらく無言だった。
そしてぽつりと。
「儂はもう戦いから、降りた、身だ」
「……」
「官軍にいた頃、上の命令で、守れたはずの城を見捨てた。
民を見殺しにした」
霍峻の目に苦渋が、にじんだ。
「それ以来、儂は戦いを、やめた」
……そうか。
霍峻にも、過去の傷がある。
「だが、霍峻殿」
俺はまっすぐ、霍峻を、見た。
「今度は、見捨てなくて、いいんです」
「……何?」
「俺は誰も、見殺しに、しません。
家族も街の人も、全員守る。
そのために、あなたの力が要る」
霍峻の目がわずかに、揺れた。
「……お前、本気でそう、言っておるのか」
「はい」
「百から二百だぞ。
守りきれる保証はない」
「保証は、なくても、やります」
俺はきっぱりと、言った。
「一人でも多く、守る。
そのために、できる全てをやる」
霍峻は、しばらく俺を、見つめた。
そしてふっと、表情を、緩めた。
「……面白い、若僧だ」
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霍峻 信頼度:40 → 55(+15)
「守る」という信念に、心が動いた
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「すぐに仕えるとは、言えん」
霍峻が言った。
「だが、お前のその覚悟。
見届けたくなった」
「霍峻殿……」
「儂、しばらくお前の、様子を、見させてもらう。
その上で判断する」
「ありがとうございます!」
俺は深く頭を下げた。
守城の名将、霍峻。
まだ配下では、ないが、確かな、縁が、結ばれた。
帰り道。
黄忠がぽつりと、言った。
「李明」
「はい」
「お主、人の、心を動かすのが、上手いな」
「そうですか?」
「うむ。
霍峻のような、頑固な、武人の、心を開かせた。
なかなか、できることじゃない」
黄忠が笑った。
「お主に、仕えて、正解だった」
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黄忠 信頼度:90 → 93(+3)
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「ありがとうございます、黄忠殿」
……一週目の、孤独だった俺。
でも今は、こうして、信頼してくれる仲間がいる。
胸が熱くなった。
自分の部屋に戻った。
そして頭の中でシステムを、開いた。
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【13日目終了:リザルト】
配下武将:
・黄忠(Sレア):93
・徐庶(Aレア):95
・石韜(Aレア):88
・趙累(Aレア):92 ★組織化担当★
・文聘(Bレア):80
・陳大(Bレア):80
・張小六(Dレア):90
縁(配下化前):
・霍峻(Aレア):55 ★守城の名将★
家族:
・李潤(父):90
・李澄(兄):92
・李綾(妹):100
・陳氏(母):76
[!]街の自衛組織:約四十人
[!]今日の重要進捗
・趙累が街の自衛組織を結成(約40人)
・主人公、弓術の習熟開始
・霍峻(守城の名将)と縁を結ぶ
[!]黄巾本隊の到達まで:16日
累計信頼度ポイント:290pt
地位ランク:Rank 1(補正×1.3)
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「……」
俺はウィンドウを、見つめた。
戦力は、着実に、整いつつある。
武将は七人。
街の自衛組織は四十人。
そして守城の名将・霍峻との、縁。
一週目とは、比べ物に、ならない。
だが、相手は百から、二百。
まだ油断は、できない。
「あと十六日」
俺は呟いた。
「やれることを、全部やる」
次回予告
Stage 1:迫る決戦、霍峻の試練
十四日目。
霍峻が、主人公の「覚悟」を、試すような、行動に、出る。
そして街の自衛組織の、訓練が、本格化する。
[!]霍峻の問い
「お前は、本当に全員を、守れるのか」
決戦まで、あと十六日。
[次話に続く]




