表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/41

すすむの夢

 台所のおばあちゃんは、帰宅した孫が黙ったまま自分を見つめているのに気づいた。

「何か欲しいの? ミルク? お菓子はご飯の後まで待ちなさい」

おばあちゃんは鈍い。も・の・す・ご・く・鈍い。すすむは一生懸命に心の中で呼びかけ続けたのだった。

「こんにちわ」

 それなのに、おばあちゃんはちっとも感じてくれないのだ。おじいちゃんが帰って来ると、すすむはおじいちゃんにも試した。

「はぁーん。すすむ」

 おじいちゃんは何かを察する口ぶりだ。さすがはおじいちゃんだ。

「何かいたずらしたろ。怒らないから話してごらん」

 すすむは慌てて首を横に振った。やっぱりおじいちゃんも鈍いんだ。すすむは少しがっかりしたが、考えようによっては、春香との秘密の価値が高まろうというものだ。心で話せるのは、春香と、すすむだけなのだ。

 すすむは眠くなった自分に気づいて、パジャマに着替えた。ちょっと苦労したが、自分でパジャマのズボンをはいて、上着のボタンをとめた。今まで着ていた物はちゃんと、たたんだつもりだ。これらは全て良い子でいるための作業だ。祖父と祖母はそんな孫の姿を見て、孫が元気になったのを確認し合った。この孫が、今は父母の事を忘れているに違いないとささやき合った。

 そしてなるだけ孫の明るさを維持するために、父母の事は忘れたままに、決して触れないようにしようと結論した。しかし、おばあちゃんは、孫が元気になった秘密を知りたいとも考えた。


 寝床に入ったすすむは、お父さんとお母さんに魔法を使ってみ

せる夢を見た。お父さんは笑っている。お母さんは拍手しながらすすむを見つめ

ている


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ