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かわいいおしり
「やぁ、こんにちは」
ピョンピョンと蓮のはっぱの上を艶々と背中を艶めかせてかえるさんがはねていたので、たぬきさんは声をかけました。
なやめるたぬきさんはかえるさんに相談してみました。
「ねぇねぇ、なんでぼくには友達ができないんだろう?ぼくはみんなが大好きなのに」
「なんだよ、またいじわるするのかい!どうせまたタンポポの茎をぼくのおしりに刺そうとするんだろう?もうかかわらないでよ!」
かえるさんはそう言って、ビッタンビッタンと森の奥にはしりさってしまいます。
「なんでぼくからにげるの」
たぬきさんはうつむいてしまいます。
たんぽぽがふわふわゆれます。
チューリップも笑います。
「きみたちは優しいね」
たぬきさんが言いました。
たぬきさんはうつむきながら、とぼとぼと森の奥へと歩いていきます。