第5話 迫り来る脅威
第三次世界大戦が開戦してから一週間が経過した。護衛艦「みかさ」は未だに出動待機のままである。また、各国の戦況はNATO軍がウクライナ侵攻を再開したロシアに対し猛攻撃を仕掛け、ウクライナ領内からロシア軍の排除に成功した。また、台湾・朝鮮半島情勢も変化しアメリカ軍はアジア・ヨーロッパ方面での二方面作戦を展開中である。
一方自衛隊は対馬海峡・宗谷海峡・尖閣諸島周辺の海上封鎖を行い、海上自衛隊の護衛艦を配備した。また、ロシア軍が北方領土方面から北海道に上陸してきたことにより陸自第7師団・第2師団が対応した。
開戦から一週間が経過し、深谷総理は現在の状況を会見で報告した。
「これより定例会見を始めます。よろしくお願いします。さて、現在世界各国で戦闘が発生しております。また、現在北方領土方面からロシア軍が北海道に上陸したことにより北部方面隊が出動し対処にあたっています。」
「総理!戦況はどうなってるんですか!?」
「現在確認中です。情報が入り次第お伝えします。」
すると記者の携帯からJアラートの音が鳴り響いた。
「皆様会見の途中ですがここで防衛大臣から緊急の連絡です!」
「防衛大臣の木部です。先ほど北朝鮮からミサイル発射の情報を韓国軍からありました。速やかに避難をお願いします!」
「ミサイルの種類は?」
「核弾頭を積んだミサイルとの情報です!」
北朝鮮は核弾頭を積んだミサイルを日本に向けて発射した。これが首都圏に当たればこの国は負けとなる。そのため政府は核ミサイル破壊措置命令を出した。さらに日本海にイージス艦12隻を配置し、全国のPAC3を展開させ迎撃に入った。深谷総理は会見を中断させ記者らを安全な地下避難場所へと連れていった。
海上自衛隊横須賀基地司令部
「護衛艦「みかさ」「まや」に通達。先ほど北朝鮮から核弾頭ミサイルが我が国に向けて発射された。不測の事態に備えて迎撃体制を取れ。」
「こちら護衛艦「みかさ」艦長の芦田。ミサイル破壊措置準備に移行する。」
横須賀基地停泊中の護衛艦隊の内、ミサイル護衛艦「まや」と「みかさ」の2隻が迎撃準備を行いいつでも迎撃ミサイルを撃てる準備が出来た。
するとJアラートの続報が届いた。
【核ミサイルは関東・中部・東北方面に落下する可能性あり。直ちに安全な建物に避難を。】
北朝鮮から発射された核兵器4発は関東・中部・東北方面に落下する可能性があるという情報が入った。また、日本海に展開中のイージス艦は3発の核ミサイルを迎撃した。しかし、一発を撃ち落とし逃したため防衛省市ヶ谷・新潟市内のPAC3、護衛艦「みかさ」「まや」が迎撃ミサイル発射管を開けた。
「こちらPAC3部隊。目標に向けて迎撃を開始する。」
「了解。幸運を祈る。」
PAC3から放たれたミサイルはかすかに見えた核ミサイルに命中した。
「目標に命中!作戦成功を報告!」
報告を受け取った後にすぐに防衛大臣と総理大臣に報告された。
「総理。核ミサイルの迎撃に成功しました。」
「それは良かった!」
その後、日本政府は北朝鮮に遺憾の意を示し、航空自衛隊に米韓軍が行う平壌空爆作戦の参加が決定した。日本側は迫り来る脅威に対し屈することなく迎撃作戦を終えることが出来た。SNSでは
【迎撃】【北朝鮮に報復】などがトレンド入りした。
その後護衛艦「みかさ」「まや」は横須賀基地に戻り次の作戦を待つことになった。
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