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グロリア 魔導大戦  作者: 塚木 ショウ
序章 「旅立ち編」
4/10

序章 四話 「不審者?」

 

 そこにいたのは、黒服の不審者だった。


 「いや不審者じゃねーよ」


 「う、嘘だぁ……」


 深くかぶった黒のハット帽、巨大な黒コート。

 さらには、長い黒マフラーをぐるぐると巻いており、目元以外肌が見えない。眠そうな目。

 怪しすぎる。これが不審者じゃなくてなんだというのか。


 「俺からすればお前が不審者だよ。ここ俺の部屋」


 「ええ……」


 本当だろうか。それなら確かに、どちらが不審者か分からない。


 「えっと……、起きたらここにいて……」


 「まあアラスターだろ、たぶん。とりあえずついて来い」


 そういって不審者は部屋から出て行く。

 不審者じゃありませんように、と祈りながら、ついていってみる。

 

 「お前、リリー・アステリアか?」


 「……はい」


 なぜ、皆私の名前を知っているんだ。


 「ここに入れ」


 言われた通り、部屋に入る。

 寝る前に、アラスターといた部屋だった。彼の姿は無かったが。


 「ふん、もう行ってやがる」


 アラスターはどこかに行ったのだろうか。


 「とりあえず追うぞ。表に出て車に乗れ」


 「?」


 車? なんだそれ。

 

 「あの……」


 「早くしろ、時間が無い」


 あわてて玄関(?)から外に出る。


 

 「……なんだこれ」


 

 目の前に、謎の物体がいた。


 「どうした、早く乗れ」


 振り返ると、不審者が玄関から出てきていた。 


 「あの、なんですかこれ」


 「……そうか」


 彼は呟くようにそう言うと、謎の物体に手を掛け、ドアのようなものを開く。

 どうやら乗り込めるらしい。


 「ここに座れ」


 中には不思議な形の椅子があった。ここに座ればいいのか。

 見ると、反対側のドアから、不審者が乗り込んでくる。怖い。


 乗り込んだかと思うと、何かの鍵を取り出し、近くの鍵穴に差し込んだ。

 すると、どうだ。謎の物体がうなり声を上げながら震えだしたではないか。

 

 「わ、わわ」


 「落ち着け、何も危険なことは無い」


 もしかしてこれ、生き物なんだろうか。


 「どっかに捕まってろ」


 「え?」


 次の瞬間、物体は爆速で走り出した。


 「──な──何これ────」


 見ると不審者は、説明しがたい円形の物体を握っている。いや、回している?

 物体の速度は、いつのまにか異常なまでに上がっている。時速300kmは超えていそうだ。

 

 「幸い、あいつは近くにいる。今から行けばギリギリ間に合うだろう」


 「な、何に間に合うんですか──」


 「……あいつから聞いてないのか」


 アラスターが、何か伝え忘れたんだろうか。


 「まあいい。その辺は後で説明する。それよりもう着くぞ」


 物体が速度を急激に落とす。捕まっていなければ前のガラスにぶつかっていただろう。

 ついに止まった。


 「降りろ、ついて来い」


 「ま、待って……」


 不審者は走っていってしまう。まだ、先ほどの物体のせいで、少し目が回っていて上手く走れない。

 急いで追いかけると、不審者は少し行った所で立ち止まっていた。


 「はあ、はあ……」


 息を切らしながら、何とか追いつく。


 「無駄足だったか」  


 「え……?」


 何を言っているんだろう。不審者の向いている方を見てみる。  


 

 そこには、火の海が広がっていた。


 

 「何で……」


 ふと、海の中に人影が見えた。

 燃え盛る炎の中で、こともなげに突っ立っている。

 見間違えようも無い。

 

 「アラスター……!」




 

 



 

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