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東野中学校吹奏楽部  作者: 星野 美織
きらきらひかる私の音色
19/24

きらきら星

「はい、これ」

「ありがとうございます」

受け取った楽譜は、きらきら星だった。

「きらきら星、ですか?」

「そう。侑芽ちゃんには、今日から1ヶ月これをやってもらうからね。1ヶ月後に先生のテストがあるみたい」

「1ヶ月、ですか」

「確認、みたいな感じ。とにかく、他の子はこれやってないし、勝手に合奏とかするかもだけど侑芽ちゃんはこれだけに集中して!」

「は、はい!」

1ヶ月ずっとこの曲と向き合っていくのか。

誰でも分かるような至って簡単な楽譜。誰にも手を付けられたことがないくらいまっさらだった。

「指は分からないだろうからこれ見てね」

「はい」

渡された表は、きらきら星の楽譜と違って、何度も何度もコピーが重ねられ、点々と黒い玉が泳いでいた。

リードをくわえ、息を入れる。

震えるリードに、ただただ喜ぶ初々しい侑芽を見て、桃子は口元を綻ばせた。

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