とある集団『C』について
けして大学等の"サークル"で嫌な事があったからといって書いているわけではございません。
この世にはとある恐ろしい集団がいる。"誰"が"何人"いるのか、果たしていつからあるのかもよく分からないが、"絶え間無く続いている"集団だということは分かっている。その名もCircle、略してCだ。
Cはあらゆるところに現れて、様々な人を無差別に取り込んでは大きくなっていく。ただ、脱退者も多いという噂もあるので、本当に増える一方なのかは微妙だ。
取り込む人に法則があるのかは分からない。ある時は明るい性格の三人組を勧誘していたり、またある時は控えめで暗いイメージの人が付いていったりしている。そして、"良い"人に駆け込んでいって無理矢理取り込んでいたという話も聞く。このように様々な人が居るわけだが、C自体はいつでも朗らかな雰囲気である。
Cは特に悪さをするわけでも無いので、居たところで全く構わない訳だが、何せ正体がはっきりとしないものだからよく邪険に扱われる。しかも神出鬼没といったところだから注意が必要だ。
けれどもCを必要としている者が多いのもまた事実だ。
複数の情報が集まると、時々Cの正体が見破られることがある。ただCは常時変動しているのでそれは一時的なことである。次に会った時には全く別物に見えることの方が多い。
加えて、調べた結果次第ではそこにCは居なかったという結論が出ることもある。全くもって掴み所のないものである。
そんなCであるが、取り込めない人達もいるようだ。例えば周囲から変人"X"と呼ばれている人がいるのだが、彼にCらしき人々が声を掛けるのを見たことが無い。勧誘には彼らなりの条件等があるのかもしれない。
人間観察が好きな私は他人事のようにCの活動を見ていた訳だが、先日とうとう私にもお声がかかった。その時は一先ず逃げてきたが……おっと、誰かが私を呼んでいるようだ。ではここで失礼する。
(Cは積分定数)