表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

とある集団『C』について

作者: 齊藤さや

けして大学等の"サークル"で嫌な事があったからといって書いているわけではございません。

 この世にはとある恐ろしい集団がいる。"誰"が"何人"いるのか、果たしていつからあるのかもよく分からないが、"絶え間無く続いている"集団だということは分かっている。その名もCircle(サークル)、略してC(シー)だ。



 Cはあらゆるところに現れて、様々な人を無差別に取り込んでは大きくなっていく。ただ、脱退者も多いという噂もあるので、本当に増える一方なのかは微妙だ。


 取り込む人に法則があるのかは分からない。ある時は明るい性格の三人組を勧誘していたり、またある時は控えめで暗いイメージの人が付いていったりしている。そして、"良い"人に駆け込んでいって無理矢理取り込んでいたという話も聞く。このように様々な人が居るわけだが、C自体はいつでも朗らかな雰囲気である。


 Cは特に悪さをするわけでも無いので、居たところで全く構わない訳だが、何せ正体がはっきりとしないものだからよく邪険に扱われる。しかも神出鬼没といったところだから注意が必要だ。

 けれどもCを必要としている者が多いのもまた事実だ。


 複数の情報が集まると、時々Cの正体が見破られることがある。ただCは常時変動しているのでそれは一時的なことである。次に会った時には全く別物に見えることの方が多い。

 加えて、調べた結果次第ではそこにCは居なかったという結論が出ることもある。全くもって掴み所のないものである。



 そんなCであるが、取り込めない人達もいるようだ。例えば周囲から変人"X"と呼ばれている人がいるのだが、彼にCらしき人々が声を掛けるのを見たことが無い。勧誘には彼らなりの条件(など)があるのかもしれない。




 人間観察が好きな私は他人事のようにCの活動を見ていた訳だが、先日とうとう私にもお声がかかった。その時は一先(ひとま)ず逃げてきたが……おっと、誰かが私を呼んでいるようだ。ではここで失礼する。





(Cは積分定数)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ