彼氏
「美樹!!!」
いきなり亜谷女が興奮気味に走ってきた
『どうしたの?』
「両思い!!」
『え?』
「コクられたの!両思いだよ!」
『本当に?良かったじゃん!』
「うん!なんか、好きだよって言われたの!」
『おぉ!じゃぁ、カップルってやつ?』
「私に彼氏ができたんだぁ〜・・・」
『アタシの身の回りはカップルでにぎやかだね・・・』
「美樹にもいずれ彼氏が出来るよ!」
『そーかな?』
「人はいずれはできるもの!そのチャンスを逃すから彼氏が出来ない人がいるの!」
朝からハイテンションな亜谷女についていけず、1日中ボーッと・・・できるかぁ!!!!!!
隣にはあの・・・原田和樹!
「魔女!お前の目はどうした!?」
『魔女だからつってるに決まってるでしょ』
話す話題は目。
『あんた、目のことしか言えないの!?』
「んだよ!自分の欠点を素直に認めろよ!」
ケンカの原因も目。
それがたとえ、授業中でも、給食中でも、掃除中でも・・・
かなり疲れる。精神的に・・・・
『かずはこれどうすんの?』
「えっと・・・こうしたけど?魔女は?」
『アタシはここをこうやって・・・・』
席が隣だからよくしゃべる。
みんな原田のこと「かず」って呼んでる。
かずはアタシの目が怖いから「魔女」って呼んでる。
ただそれだけで今付き合ってるって噂が流れてる。
いや、ありえないから!
アタシが?かずを??ないない!
かずは恋愛対象外だ!