表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

コスモスってる!?

作者: 1Q七一(いちきゅうなないち)

 


「なー、コスモスってね?あのコ」


 放課後の街角。

 隣を歩くコータが言った。

 なに言ってんだコイツ?


「清楚っていうか?よくね?」


 目線を追う。

 ある店の前に佇んでいる他校の女子。

 誰かを待っているのか時計を気にしている。

 美人だ。で・・


「コスモスと何の関係があるんだ?」


 オレは聞いた。


 コータは見た目チャラっとしている。校則で禁止のピアスまでしている。

 地味な少年でござ~いのオレとはつり合いがとれない。

 しかし意外なことで仲良くなる。

 クラスに馴染めず浮いているヤツがいた。

 当然イジメの対象となる。

 そして、ついかばってしまったのがこのオレ。

 クラスの凍った視線が突き刺さる。


 ~あ~オレも孤立するな~


 まぁいい。退屈な学校生活。

 今バイトいってるラーメン屋で世話になるのも悪くない。

 そんなことをぼんやりと考えていると・・


「おい!みっともねぇことすんな!」


 割り込んできたのがコータだった。


 意外。

 強面のせいもあってか浮いていたヤツ。

 いじめていた奴らに睨みをきかせ追い払った。

 以来、よくつるむようになる。


 あとで分かったんだが、休み時間オレが”星新一”を読んでいたのを気にしていたらしい。奴も大ファンなのだ。


「あれ、知らねえの?花言葉。”調和””謙虚”んで”乙女の純潔”みたいな?あの子見た目そんな感じしねぇ?超ヤバいって」


 知らんそんなもん。


「素直に清楚で可愛いでいいだろ?無駄に教養気持ちわりぃ」


「あと”秋桜(あきさくら)”と書いて”コスモス”だぜ?知ってる?さだまさし?」


「山口百恵だろ?ジジくさい・・」


「ちげぇよ、作詞作曲がさだまさしで・・」


 などとバカな会話をしているとそのコスモスちゃんに異変が。

 他校の明らかに三人の悪ガキどもに囲まれている。

 見た目はコータと変わらんが・・

 コータはコスモスちゃんに向かって間髪入れず駆けていく。


 やれやれ。

 あー見えて正義感は強いからな。オレも追従する。


「よー待たせてゴメン!だれコイツラ?トモダチ~?」


 知り合いを装う。

 睨みを効かせてあっという間に蹴散らした。


「あ・・ありがとうございました。困ってたんです。この街初めてで友達と待ち合わせだったんです」


 彼女は頭を下げた。物腰といい声といい。確かに乙女だ。


「いいって!じゃ気を付けてな!」


 去ろうとするコータにその女子が引き止めるように声をかけた。


「あ、あの、私、秋野桜(あきのさくら)っていいます。あなたの名前教えて!」


 オレたちは思わず目を合わせる。


「ホントだ!コスモスってる!」



読んでいただいてありがとうございました。

面白かったら★★★高評価お願いします!w

他にも短編掲載してますのでぜひ読んでみてください!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 秋野桜とも言うんだw [一言] もう、名前 コスモスにしちまえよw
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ