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第二期《光の道しるべ》サイドストーリー集

ランジェリー

作者: アカリン

あんなやりとりの後、早急にブラを購入するべく、賀城家から車で数十分の場所にあるショッピングモールへと家族でやって来た。


「ききーちゃんのる!」


キャラクターの子ども乗せカートを発見するなり、リボンを着けた白いネコが前方にいる物に乗りたいと訴える双子たち。

だが、一台でもなかなか大きいこのカート。

同じ物で二台空きはあるものの亮二だって乗りたいだろう、大人二人で三人分扱えないのはいつもの事。


「少しだけな。桃瀬どうする?先、下着屋行ってくるか?子どもたちと適当に過ごしてるから行ってきていいぞ。」

「そう?じゃあ、サッと行ってくるね。」


カートに乗り遊んでいる間に、里美はその場を離れた。



里美は一人ワンフロア上の下着店に出向くと、大学生くらいの女性が接客を受けていた。

自分の年齢では行きすぎかと思いつつ、鮮やかな色にパステルカラー、ポップを見ると様々な特徴があるらしい。

今まで特に下着に対しこだわってこなかった里美にとって、きちんと目的を持って訪れることは初めての事だった。


「何かお探しですか?」

「あっ、えっと…ブラのサイズが合ってなくて。授乳中でサイズが上がってるんですけど、最近授乳用のブラを止めたのでちゃんと合った物が欲しいなって。」

「承知しました。普段はどの辺りのサイズされてますか?」

「この辺りかしら…」

「では今のサイズが合っているか拝見しますね。ご案内致します。」


里美は品を手に取ると試着を勧められ、フィッティングルームへと案内を受けた。


「いかがですか?」

「ブラで胸が潰れているような気がするので見てもらえますか?」

「勿論です。失礼しますね。…そうですね、確かに脇のカップも収まっていないので、これだとツーサイズはあげた方が良いかもしれません。今お持ちしますね。」


元々はEカップだった里美。

とりあえずそにサイズ手に取ったが、ツーサイズあげるという事は当然ながらGカップという事だ。

こんなにもサイズアップしてしまう授乳期は、それだけ母乳を生み出さなければ子どもを成長させることはできないのだろう。

授乳ブラとは直ぐに赤ちゃんの口元へ乳首を出せる様パッと捲ることのできるデザインなのだが、子どもたちも成長は遅いものの食事内容も進み、ミルクはフォローアップミルクを補助的に飲んでいる程度だ。

そろそろ母乳育児も終盤に近いだろう。

だが、それでも子どもたち本人が甘えたい時、母乳が欲しい時等、欲しがる時は与えていたため、まだまだ豊かな胸のサイズは健在だった。

店員が持参したサイズを再度試着する。


「失礼しますね。やはりこのサイズで良いと思います。お肉も流れてないですし、いかがでしょうか。」

「そうですね、色はこれだけですか?」

「このサイズですと、こちらのお色だけになるんですよ。」

「じゃぁこれにします。ショーツセットの方を四つ下さい。あと、ナイトブラも欲しいです。」


授乳期を終えると胸が小さくなる、萎む、垂れるなどの情報を得ていた里美は胸の形崩れに不安を抱いていた。

そうなることは母乳育児を頑張った証なのかもしれないが、女として胸が小さくなることや形が崩れることはできれば控えたいものだ。


「さっきのGカップもピッタリだったんですけど結構ガシっとしてて。ナイトブラってホールド感がある方がいいんですかね?」

「寝るときに着けるものなので結構ホールド感はあるかなと思います。横になっている時に背中に流れないようにする意味がありますからね。」


何とも納得できる回答だ。

里美は前々から気づいていたのだが、左右の胸の大きさが異なる。

修二が愛撫の際に里美が喜ぶ方の胸を中心に可愛がるからなのか理由はわからないが、その影響もあるように思う。


「私、左右で大きさが違うんですけどよくある事ですか?こういう時って、小さい方に合わせた方が良いんですか?」

「どうしても両胸のサイズ感は変わってくるのですが、大きい方のお胸に合わせて着けていただくのが良いと思います。お色はこの他にパープルとブラックがございますが、いかが致しますか?」

「それじゃあ全部、一色ずつお願いします。これも四枚で。」

「ありがとうございます。」


里美は会計を終えると、予想外の金額に白目をむいた。

そして今はさまざまなタイプの下着があるのだと知った。

新しいブラジャーとショーツを手にして修二と子どもたちが居るという場所で合流すると、かなりの空腹なのだろう、既にグズグズな状況だった。


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