プロローグ
「俺は若葉に憧れていた。」
カウンターズの四葉がぶっきらぼうにさきに告げた。今から拘束された蝶野を魔法国に移送するのだ。
「これはお前のだ」
差し出されたのは、勾玉のイヤリングだった。
片耳につけてみる。
「・・・似合う?」
「・・・さあな」
さきはゆっくりイヤリングを外し、四葉に渡す。
「これはあなたが持っていて。お姉ちゃんは私の中にちゃんといる」
四葉は一瞬口を開きかけたが、黙って頷いた。
若葉お姉ちゃん私はもう大丈夫だよ!
「おう!もう事件は終わったのですカ?」
「カレンちゃんどこ行ってたの?」
「カウンターズと一戦交えてました。ていうか、ほのかなんかえっちネ」
魔法少女喰いの粘液まみれになったほのかに、若干ところどころ焦げたカレンが能天気言った。
「ソフィアはどうなりましたカ?」
「まだ意識が戻らないの」
「そうですカ・・・。そうだ!ほのか!想像クリエイト!この服着てくださイ!あと、サキがよんでましたよ」
「さきちゃんが!わかった!服ありがとうカレンちゃん」
「ドウイタシマシテ」
ほのかが駆けて行った後、ソフィアの元に弾むようにカレンは近づいていった。
「〜♩」
そしてにっこりと微笑んだ。
「約束守ってるようだね。ソフィア」
「カ・レ・ン・!!!!」
「oh!コワイコワイ。あなたには伝えたでしょ。私はカレンじゃなくて、レ・イ・カ。」
耳まで裂けるんじゃないかという邪悪な笑顔で言う
「カウンターズ隊長、白鳥零華」
久しぶりだな さちよさん
はっはっはっは!若葉ぁ!老けた?
っ!ずいぶん若づくりですね。
ここは魂の世界だぜ。容姿なんて重要か?
みんなあなたを探していますよ
探してる?魔法国がか?カウンターズがか?魔法少女がか?異界がか?くだらねぇ自分から頭下げて出てきやがれ
はぁ見つかるわけないでしょう
戦争はしないのか?
しても勝てませんよ。だが、さきに手を出すなら
はっはっはっ 怖いねぇ。
安心しな、こんな居心地のいいところねぇよ
古代魔法少女を収め、かつ龍神を従え、魔法、霊装をも使う器だ。ほのかとは違った強さだよ。ほのかが食べ放題だとしたら、さきはトッピング全載せだな
うまくないですよ
美味いだろうが
はぁ、さきには伝えきれなかったけど、零華隊長がいました。
無意識に聞くことをシャットダウンしたんだろう。裏の顔はどうあれ、さきにとっちゃあ仲間だ。
カウンターズ所属半年で隊長に抜擢。なんなんですかアイツは。
私と同じ 化物だよ