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自己中心主義勇者 egoistic hero  作者: バード・ポー
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洞察力


チーム阿修羅のメンバーは各々昼食をとった後コンピュータールームに集まった。

しかしそこにメイの姿はなかった。


カズマ:「王女、メイは一緒じゃなかったのか?」

マリ:「メイは昼食後ゲームで遊ぶそうだ。」

カズマ:「逃げたな・・・まあいても寝てるだけだから放っとくか。」

ドグマ;「いよいよ明日開戦だな。」

カズマ:「ああ、Frozengunの習得状況はどうだ?」

ドグマ:「Highpressureを使える奴はもう大丈夫だな。Frozengunの方が操作自体は簡単だ。」

シュウ:「城外にトラップはっただ。引っかかれば花火あがるようにしてあるべ。」

カズマ:「グッジョブだ。あと城門に射撃台がほしいな。」

ドグマ:「そいつも既に完成した。一般兵全員で待ち受けられる。」

カズマ:「おー二人とも仕事が早いねぇ。頼もしいよ。」

ドグマ:「オマエの方はどうだ?新しい情報はないか?」


ドグマがそう尋ねるとカズマは一瞬固まった。

その一瞬をシュウは見逃さなかった。


カズマ:「ああ、これといって目ぼしい情報はなかった。まあ準備万端だから後は敵の来るタイミングだな。一応監視員はこまめに見回りさせてくれ。」

ドグマ:「了解だ。」

マナ:「あと明日の戦闘をカメラに収めるように僧侶の中から撮影者を選抜しました。」

カズマ:「そいつらには護衛をつけてくれ。万が一もありえるからな。」

マリ:「新しい武器はどうした?」

カズマ:「もう完成してるよ。こいつは俺専門の武器だから明日お披露目するよ。」

シュウ:「カズマさん、あの鎧兜の男の映像もっかい見せてくんねぇべか?」


カズマがまた一瞬固まったのをシュウは見逃さなかった。


カズマ:「何か気になるのか?シュウ。」

シュウ:「んだな、あの男の動きばもっかい見てぇだ。」


カズマはパソコンを操作して映像を映し出した。

モニター画面に鎧兜の男が映し出されている。

ドグマとマリは画面に集中しているがカズマはモニターから目をそらしている。

シュウは横目でそれを見ていた。

カズマは何回か映像を繰り返した後それを消した。


カズマ:「もういいだろ?何か気づいたか?」

シュウ:「あの男がアレクじゃないとしてもBシェルターの人間なら戦う事になるべ。」

カズマ:「そうだな・・・」

ドグマ:「だがアイツは何者なんだ?」

カズマ:「さあな・・・」


カズマの表情がやや曇ってきた。

その様子にマリも気づき心配している。


シュウ:「オラは経験上普段の動きから戦闘能力を割り出す事が出来るだ。」

ドグマ:「本当か?アイツはどんな感じだ?」

シュウ:「見たところ動きに無駄がねぇべ。相当身体能力は高そうだ。」

ドグマ:「うーん特にそうは見えんがなぁ。」

シュウ:「隊長は多分あの男のオーラを見てそう感じているだな。実際さっきの映像で見た限りオーラはゼロだべ。」


マリはシュウの分析の鋭さに衝撃を受けていた。

顔面から完全に血の気が引いていた。


シュウ:「皆も気づいていると思うだが魂が抜けたようだべ。これはまるで・・・」


そこまで言ってシュウは言葉を切ってカズマを見た。

カズマは無表情を装っていたが目の険しさが消えていない。

シュウはカズマをじっと見つめた。

その様子を見てドグマが話の続きをせかした。


ドグマ:「シュウ、まるでなんだ?もったいぶるな!」


なおもカズマを見つめるシュウ。

カズマはシュウと目を合わせず黙ったままだ。

シュウはため息をついて言葉をつづけた。


シュウ:「まるでロボットだべ。まあ身体能力高くても魂なけりゃ怖くはねぇ。」

ドグマ:「ガハハ、そうか!なら特に問題なさそうだな!」


緊迫した雰囲気を吹き飛ばすかのようにドグマは笑い飛ばした。

だが笑っているのはドグマ一人だった。

カズマは険しい顔のまま、マリは真っ青な顔、シュウはあきらめたような表情、三人を察してオロオロしているマナ。


カズマ:「じゃあこれで会議は終わりだ。明日に備えて皆休んでくれ。」


カズマはそう言うとコンピュータールームを出ていった。


ドグマ:「オウ!お疲れ!」


ドグマもその後に続きカズマとエレベーターに乗り込む。

コンピュータールームに残ったマリとシュウとマナ。

三人共疲れたように黙って座ったままだったが最初にマナが口を開いた。


マナ:「シュウ様・・・何か他にも言いたい事があったんじゃないですか?」

シュウ:「んだな。でも言えなかっただ。」

マナ:「カズマ様も何か隠してらっしゃいますよね?それにマリ様・・・顔が真っ青です。一体何があったんですか?」

シュウ:「オラがわかる範囲で説明するだよ、マナさん。カズマさんが打ち明けてくれると思っただがしょうがねぇべ。」

マリ:「スマン・・・シュウ・・・」

シュウ:「マリ様、もうわかっていると思うけんどあの鎧兜の男はもう一人のカズマさんだべ。」


シュウの言葉にマナも顔面蒼白になった。

マナは口を震わせてシュウに聞く。


マナ:「もう一人のカズマ様って・・・」

シュウ:「うまく言えねぇが魂のないカズマさん・・・カズマさんのコピーロボット・・・」

マリ:「やはりそうなのか・・・」

シュウ:「んだな。どんな手を使ったのかはわからねぇけどBシェルターはカズマさんを作っていた。カズマさんもそれを知ってる。」

マナ:「なぜカズマ様は私達に隠しているんでしょう?」

シュウ:「ん~まずこんな話いきなりしても誰も信じねぇべ。オラも想像で話してるだけで証拠がねぇべ。」

マリ:「カズマは確証があるんだろうか?」

シュウ:「どうだべ?まだオラ達に見せてないのかもしれんね。そんで自分だけでケリをつけようとしてるだな。」

マナ:「自分自身を相手にする・・・自分の力に自信があればあるほど苦しいはず・・・カズマ様の不安はそれだったんですね。」

シュウ:「んだ。だからオラもカズマさんが助けを求めてくるまで何も言わねぇだ。カズマさんの意志を無視して手助けしても解決しねぇからな。」

マナ:「だから先ほども嘘をついたんですね?怖くはないだなんて・・・」

シュウ:「モンスター作り上げたやつらだから戦闘能力もそれ並みにあるはずだべ。カズマさん一人で太刀打ちできねぇかもな・・・」

マリ;「頼むシュウ・・・カズマを守ってくれ。」

シュウ:「わかっただよマリ様。アンタとカズマさんはオラが守る。ドグマさんにもそれとなく言っとくだ。」


コンピュータールームでマリ、シュウ、マナの三人が話をしている頃カズマは部屋のベッドに寝転がり考えていた。


『あのバケモノに俺は勝てるのか・・・?』


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