番外編 今日の一冊掲載記念 スケバン少女リリアナ
今日の一冊 88回に掲載していただきました!
皆さんの応援のおかげです!
本当にうれしいです。ありがとうございます。
記念に短いですが、番外編を描かせていただきました。
楽しんでくだされば嬉しいです^^
ああ。これもはきっと夢なのだろう。
ぼんやりと、目を開ければ私、リリアナはスケバンの恰好をしていたのでそう思った。
学生時代通っていた学園に、私は今いるようだ。
なんだこれ、と思いつつ、あちらこちらを見る。
「お、姉貴」
「……エディ」
(似合いすぎじゃないの? ヤンキー姿)
鋭い瞳で、エディが私を見た。
日焼けした肌にオレンジ色の髪は、ヤンキーにはしっくりくる。
なるほど。エディは私の弟分だろうか。
私は手鏡を見てため息つく。目の前には、悪役丸出しのスケバン女がいたからだ。
似合いすぎじゃない? ちょっと、これあんまりじゃない?
きっとレイラがヒロインで、アランは学園の王子様なんだろうけど……。
ほかのメンバーはどうなのかしら。
そう思いながら私はきょろきょろする。
「姉貴?」
「……エディ、うん〇座りですごむのはやめてくれない?」
「あ? なんでだ」
「なんか、夢だとわかっていても見ていられないわ」
(基本はよいこなんだから……ねぇ?)
なんか、見てられない。
そう思った時だった。
「リリアナお姉さま!」
「……え?」
なぜか、スケバンの恰好をしたレイラがそこにいて。
可愛いのに、昔のスケバンのようにポニーテールを巻いている。
うわあ、ある意味ギャップがすごい。
「この学園は、リリアナお姉さまのものですから!」
「は、はあ」
(なんだこの夢)
ふと見れば、あっちに特攻服を着たヴァイオレットに……長ランを引きずったメルがいた。嘘。皆ヤンキーサイド? で、アレンは? もしかして風紀委員で止めに来てくれるんじゃ……そう、良心はアレンの役目。そうに決まってる……。
「ってうわああああ!?」
「リリアナ、よっ」
「よっ!? って何その頭!?」
「何って、僕のトレードマークリーゼントじゃないの?」
「ぎゃああああああ」
そこで、目が覚めた。
隣には、アランがすやすやと眠っていて。
思わずガシッと頭をつかんだ。
「よかった、アランの頭、いつも通り……」
「……おはよう、リリアナ。リリアナの頭は大丈夫?」
呆れた目であたしを見るアランを見て、私はにっこり微笑んだ。
その後、アランには本気で心配された




