第二十話 野口 定の部活講座(短縮版)
野口君はなんとなく男キャラの中でお気に入りなのでバンバン使おうかなと思っています。
『ピンポンパンポン・・・・・・本日2年生は朝礼が体育館にて行われます。8時30分に出席調査を行いますので体育館に集合してください。繰り返します――――――』
「だとさ。どうする?少し速いがもう行くか?」
癖のある髪をかきむしりながら面倒くさそうに定は言う。
「そうだね。そういえば体育館ってどれくらい人数入るの?第一演習場では数百人くらいいたけど?」
「第一演習場に来ていたやつは計98人だ。ちなみにおそらく190人は入るんじゃないか?体育館は1000人入る。三階建てだからな。ほらよく劇とかで使われるホール見たいな感じの。」
「あぁ、なるほどね。でも、何でそこまで知ってるの?」
体育館などの収容人数はまだ分かるかもしれないが何故昨日第一演習場に来ていた人数を把握しているのだろうか?
「情報系の部長やってるからさ。結構嫌でも耳に入るんだ。」
「部活かぁ。僕も何かやってみようかな。」
「あぁ、やっておいたほうが良いと思うぞ。メリットは先輩や後輩との縦のつながりが出来るけどデメリットは帰る時間が遅くなるだけだからな。・・・あ、でもこの学校って変な部活多いんだよな。そこらへんは入らないほうが良いかも。」
「例えば?」
「コイントス部、可愛い物を愛でようの会部、演算部、作曲部、座禅部、日向ぼっこ部、昼寝部、ツイート部、心理部、カルタ部etc.etc。まともなのは普通に野球部、サッカー部、フェンシング部、テニス部、軽音楽部などなどまぁ全部で200はあるんじゃないか?しかもそれぞれに部室が与えられている。結構いい環境だ。」
「なんていうか・・・ホンとすごいね。」
「だろ?・・・おっとそろそろ移動するか。」
時計を見てみると八時十五分を指していた。定曰くそろそろ移動しないと体育館まで遠くて間に合わないらしい。
どれだけ広くてすごいのかなこの学校。と心の中で呟きつつ僕は席を立った。
『これより朝礼を始めます一同起立――――礼――――それでは今日は皆さんとしばらくの間生活する高校実習生を紹介します。』
辺りの席から話声が聞こえてくる。
盗み聞きしているとどうやら高校実習生というのは優秀で選ばれた中学生が高校生に混じって数ヶ月間すごす。まぁ学校留学ということらしい。
『というわけで皆さんに紹介します。深青 春(みせい はる)さんです。 』
どこかで聞いたことのある名前をいぶかしみながら顔をあげて壇上に上がる実習生を見て誰だかすぐに分かった。
―――――――青ですね。
誰か感想とかアドバイスとか良ければください。




