第二話 誘拐事件と神
二話目です。若干主人公の精神は大丈夫かと思いたくなるところもありますが多めに見てやってください。
僕はいじめを受けるこの世界から逃げ出したかった。だから、あんな書き込みに惹かれたのかもしれない。中学三年生に進級する前日、僕はネット掲示板の書き込みにそれを見つけた。その時ネット掲示板では最近起きている連続誘拐事件について議論がなされていた。
「誘拐事件には規則性がある。これは神へつながる門だ。」
ユーザー名は表示されなかった。その掲示板で議論していた全員が馬鹿にした。そんなことあるわけが無いだろう、と。だが、僕はそれを信じた。いつも引きこもっていた僕は偶然だが既に規則性を見つけていたからだ。その書き込みの二文目については僕も怪しくて忘れようと思っていたが記憶の隅から離れなかった。
それから数日後最初に誘拐されていたアメリカ人の少女がロシアの首都モスクワで見つかった。アメリカの警察は少女から話を聞こうとしたが少女の話はあまりにも馬鹿げていた。
「神様のところへ行ってた。」
少女はそれしか言わなかった。後日、ほかに誘拐になっていた子供達も見つかっていったが、少女と同じ言葉を繰り返すだけだった。これらの事件を繰り返しマスメディアが報道し続けていたが誘拐される子供の数は減らず、また専門家によって調査もしたが浮かび上がるのは一つの謎だけだった。
犯人は何をしたいのか。
それの答えはいくら議論しても浮かび上がってこなかった。だがこの間に僕はますます僕が見つけた規則性が正しいことに気づかされた。事件発生場所の予測は100%当たった。
そうこうしているうちに僕は高校一年生になっていたが、入学式以来ほとんど参加しなかった。いじめの内容はさらにエスカレートし、ナイフまで使ってくるようになった。怖くなっていった。だが、そんな中でもかげながら支えてくれる同級生もいた。「いじめられる側を守る人」だ。でも、いじめはやまなかった。それどころか「いじめられる側を守る人」にも暴力が容赦なく振るわれた。
僕はこの世界から逃げ出したくなった。藁にもすがる思いだった。だから僕は・・・・・・・・・・
神に会いに行くことにした。
誤字脱字等ありましたら教えてください。よろしくお願いします。 お気に入りに登録してくださった方々、ありがとうございます。