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【完結】お飾りの婚約者としての価値しかない令嬢ですが、少し変わった王子様に気に入られて溺愛され始めました  作者: ゆうき


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第四十九話 都合の良い女

■ハリー視点■


 ある日の夜、俺様は自室で少し息を乱しながら、ベッドに横になっていた。その隣には、一糸まとわぬ格好の女もいる。


「ハリー様、次はいつ愛してくださるのですか?」


「そうだな、俺様の気が向いた時でも、また愛してやるよ……マーガレット」


 俺様の隣にいる女……マーガレットは、また俺に抱いてもらえることを喜ぶように、腕に抱きつきながら甘えた声を出す。


 ふん、例の件の準備でストレスが溜まったから、暇つぶしとして、俺様に逆らえないこの女に手を出したら、思った以上に悪くなくてな。


 この女も、最初はとても怯えてはいたが、今ではすっかり俺様の虜になり、甘える可愛い女になった。おかげで、俺様がどんな指示を出しても、素直に聞くようになった。


「そんなぁ、今すぐにでも愛してくださいよ~」


「貴様、今日だけで、すでにどれだけやったと思っている。女を抱くことは俺様の最大の娯楽と言ってもいいが、限度というものがある」


「心配いりませんよ。全部あたしがしますから」


 そう言うと、マーガレットは不敬にも俺様の上に覆い被さり、年齢に見合わない豊満な体を押し付けながら、そのままキスをせがんできた。


 ここまで俺様を求めてくるのは、悪い気分ではないが、言うことを聞けないというのは許されん。


「今日は終わりだと言っているだろう。これ以上逆らうなら、二度と抱いてやらん」


「そ、それだけは……ハリー様、あたし……なんでもしますから……あたし、あなたがいないと生きていけません!」


「なら、素直に言うことを聞くのだな」


 思った以上に、俺様に心酔してしまったようだな。無理もない。俺様は次期国王になる選ばれた人間なのだからな。


「わかったら、今日はもう帰れ。何かあったら呼びだすから、すぐに来い」


「は、はい。わかりました」


 名残惜しそうに服を着たマーガレットは、去り際に俺様と唇を重ねた。自然と互いの舌が絡み合い、部屋の中に音が響き渡る。


 ……ふう、いかんな。冷静にならんと、もう一度押し倒してしまいそうだ。これ以上は明日に響くから、自重をせねば。


「そうだ! 実はあたし、今度行われる宮廷魔術師の試験を受けるんです! 絶対に受かるつもりですけど、ハリー様の応援があれば、もっと頑張れるかな~って」


「ほう、貴様が宮廷魔術師の試験を……」


 こいつが宮廷魔術師になれば、兄上とシャーロットの結婚は阻止できる。そうすれば、奴らが今よりも一緒にいられなくなるのは、想像に難くはない。


 ふむ……うまく利用すれば、兄上の魔法の完成を阻止できるかもしれない。仮に失敗したとしても、大元の作戦を変更するわけではないから、特に問題無かろう。


「絶対とは、随分と大きく出たものだな、面白い。貴様に免じて、仕事を与えてやろう。うまくいった暁には、泣いて喜ぶくらい抱いてやると約束しよう」


「本当ですか!? ありがとうございます! あたし、頑張りますっ!」


 喜びを爆発させたマーガレットは、俺様に抱きついて感謝を述べる。


 だから、これ以上俺様を興奮させるようなことをするな。本当にまたこいつで楽しんでしまうではないか。


「それで、なにをすればいいのですか?」


「うむ。内容は至って単純だ――」


 思いついた作戦を伝えると、マーガレットは自信満々に頷いた。これなら、多少は期待してやってもいいだろう。


「――話は以上だ。わかったら、今日はもう帰れ」


「わかりました。ではハリー様、失礼しますね」


 最後の最後まで名残惜しそうなマーガレットが部屋を出て行くと、入れ替わるように部屋の扉がノックされた。


「ハリーお兄ちゃん、いる~?」


「ああ。少し待て」


 どうやら、アルバートが来たようだ。すぐに入れてやってもいいが、この格好で出るのは気が引ける。

 女が相手ならいいが、相手は男で、実の弟だからな……さすがにそのような趣味はない。


「もういいぞ」


「は~い」


 近くにあったバスローブを着てアルバートを迎えると、なんだか気持ちの悪い笑みを浮かべたアルバートが入ってきた。


「またマーガレットで楽しんでたのぉ? いいなぁ、ぼくにも楽しませてよぉ」


「全てが終わったら考えてやってもいいが……貴様が遊ぶと、数回で壊れてしまうからな……俺様の新しいおもちゃを、そうやすやすと壊されたくはない」


「あれ、そんなに気にいったのぉ? まあ、あの体とかハリーお兄ちゃんの好みっぽいけどさぁ」


「顔や体もいいが、すっかり俺に心酔していてな。抵抗する女を落とすのも面白いが、それが面倒な時に抱く女として都合がいい」


 女など、手に入れようと思えば簡単に手に入る。なんなら、手元にいる女はたくさんいる。しかし、手元にあるのは少々飽きがきている。だから、新しくて都合の良いマーガレットは、悪くないおもちゃだ。


「それで、何の用だ?」


「例の作戦、失敗したみたいだよぉ。あの村の騒ぎが収まってるって、連絡が来たんだ~」


「……そうか、作戦は失敗したか。まあいい、あれは所詮、作戦の準備を悟られないための、囮と時間稼ぎにすぎん」


 成功して奴らを消せるのが一番都合が良かったが、何事もそううまくはいかない。だからこそ、全てを手に入れた時の快感は、凄まじいものだろうな。


「それで、例の魔法の準備は進んでるのぉ~?」


「順調だが……まだしばらく時間はかかる。なに、慌てる必要は無い。適宜手を打ちながら、粛々と準備をすればいいだけなのだからな」


 そう、全ては俺様の思い描いた通りだ。このまま計画を進めて、俺様の障害となりそうなものを排除し、確実に俺様がこの国の王となるのだ!

ここまで読んでいただきありがとうございました。


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