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【完結】お飾りの婚約者としての価値しかない令嬢ですが、少し変わった王子様に気に入られて溺愛され始めました  作者: ゆうき


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第二十七話 俺様達のおもちゃ

■ハリー視点■


「あれは、一体……」


 自室に戻る間、俺様は先ほどの女……シャーロットのことについて考えていた。


 一体あの女は何なんだ? 奴の体から、かなり異質な魔力を感じた。だが、あの女は魔法が使えない無能だったはず……一体あれは何だったのだ?


 もしかして、兄上はあれを使って、バカバカしい研究を進める気なのか?


 もしそうなら、本当に未知の魔法を作られてしまうかもしれない。そうすれば、父上はその功績を讃え、兄上の方が王に相応しいとか言い出しかねない。


 可能性はゼロに近いかもしれないが、俺様は必ず王にならなければいけない以上、邪魔なものは排除するに越したことはない。念の為に、あの女を調べておいた方が良さそうだ。


「まったく、面倒なものを持ち込みやがって……相変わらず目障りな男だ……おい、さっさと椅子になれグズ!」


「ひっ……も、もうしわけありません。ただいま……」


 自室に戻ってきた俺様は、お気に入りである小柄で巨乳の使用人に、その場で四つん這いにならせ、俺がその背中に座る。程よいムチムチが、座り心地を良くしてるな。


「この国の、次期国王に相応しいのは誰か、言ってみろ!」


「ハリー様でございます……!」


「ふん、当然だ」


 あまりにも当然のこととはいえ、それを他人から聞くのは気分がいい。おかげで、少しだけ気分が落ち着いた。


「ところで、今日もちゃんとあれは飲ませたのだろうな?」


「は、はい……」


「ならいい。くくっ……このまま計算通りにことが運べば、俺様が国王になるのも時間の問題だな」


「失礼します。アルバート様がお見えになりました」


「通せ」


 人がお気に入りで遊んでいるのを邪魔するように、他の使用人が部屋に入ってきた。それと入れ替わるように、よく見知った男が部屋に入ってきた。


 こいつは俺様の弟のアルバート。見た目はとてつもなく巨大な筋肉ダルマだが、まるで子供のような性格で、遊ぶことが好きだ。俺様に懐いていて、こうしてよく遊びに来る。


「あれぇ? ハリーお兄ちゃん、随分とご機嫌斜めだねぇ。どうしたの? 欲しいおもちゃを買ってもらえなかったの?」


「ふん。お前こそどうしたんだ。次の公務まで、遊んでくると言っていたじゃないか」


 淡々と問いかけると、アルバートは担いでいた麻袋を俺様の前に放り出した。その袋の口からは、わずかに痙攣した人間の腕と、小さな呼吸音が聞こえる。


「新しいおもちゃ、すぐに壊れちゃった。もう何の反応もしてくれなくて、つまんないんだ~」


「もう壊したのか? まったく、せっかく俺様が見繕ってやったというのに……頑丈で見た目も悪くないなおもちゃを見つけるのも、一苦労なんだからな」


「ごめんよぉ〜。でも、このおもちゃで遊んだの、三回だけなんだよ? その前なんか、一回で壊れちゃったし〜」


 それは、アルバートの遊び方に問題があるとしか思えない。こいつ、徹底的に痛ぶるのが好きだからな……。


 俺様も同じ遊びが大好きだが、もっとねっとりと……そして、心の底から俺様無しでは生きられないようにしてやるのが好みだ。


「ハリー様、腕が……もう、無理です……」


「は? 情けねえことをいってんじゃねえよ。顔と胸以外で使い物にならないグズが、偉そうにもう無理~とか言うんじゃねえ!!」


「うっ……ぐすっ……」


「誰が泣いていいと言った? まだまだ俺様の調教が足りていないようだな。まあいい、俺様は寛大だから、今から言うことをしたら許してやる。いいか……」


「……こ、こうでしょうか……」


 俺様の説明を聞いた使用人は、仰向けになってから床に足と手を付けて体を持ち上げ、腹を逸らすような形をとる。


 その状態の使用人の胸あたりに、深々と乗るんだ。このフカフカと、女の苦しむ声という組み合わせが……さいっこうなんだよな!


「く、くるしい……やめてください……きゃあ!」


「おい、崩れていいなんて誰も言ってねぇだろうがボケ!」


「も、申し訳ございません! 申し訳ございません!」


「はあ、せっかく俺様が許してやるチャンスを与えたのに……これはお仕置きするしかないな」


「そ、それだけはお許しを……!」


 恐怖で震える女の足をアルバートが掴み、そのまま担ぎ上げた。


「おい、そいつは一応俺様のお気に入りだからな。もう少し丁寧に扱え。それと、手を出したらもう新しいおもちゃは与えないからな」


「は〜い。それで、その壊れたのはどうしよう?」


「俺様が暇つぶしの道具にでもするつもりだ」


「お〜、直せるの? よくわからないけど、ハリーお兄ちゃんカッコいい〜!」


 おもちゃが怯えて震えるのも、それを俺様に心酔するようにするのも好きだが、壊れたのを直して心酔させるのも、それはそれで面白い。


 っと……ついおもちゃのことばかりに気が行ってしまったが、本題であるあの女についても、ちゃんと考えなければな。

ここまで読んでいただきありがとうございました。


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