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私とさっちゃんシリーズ

私と口の悪いさっちゃん

作者: みこと

あくまでフィクションです

私にはさっちゃんという親友がいます。


今は大学の3年生なのですが、さっちゃんとは小学2年生からの付き合いです。


性格はまるで反対なのに、すごく仲がいいです。


私は気が弱く、人付き合いが苦手ですが、さっちゃんは気が強くて、フレンドリーです。


容姿も正反対とまでは言わなくても、それに近いものがあります。


どういうわけか、気の弱い私は悪役令嬢とまでは言いませんが、背が高くてちょっとつり目できつそうなイメージです


さっちゃんは、気は強いのに、小柄で庇護欲をそそるような容姿をしています。


だいたいどこへ行くのも二人です。


さっちゃんには一つ問題があります。


タイトルを見れば一目瞭然ですが、とぉーっても口が悪いんです、おまけに喧嘩っぱやくてすぐ手が出る。


だからあまり付き合いのない人とか、はじめての人と話すのは私になるのです。




ある時二人で焼き鳥屋さんに行ったときのことです。


なぜかさっちゃんは、可愛らしい店が好きなのです。


逆に私はこういうところが好きなのです。


だからいつもさっちゃんから「おっさん」と呼ばれてしまいます。


だから焼き鳥屋さんにいるときは、さっちゃんは機嫌が悪いのです。


そんな時二人連れの男から声をかけられました。


もちろん話すのは私です。


「君たち可愛いね、これから一緒に飲みに行かない」


「結構です」


本当は私はビクビクして今にも泣き出しそうな状態なんですが、ぎゅっと我慢します。


でもそれは相手からするときつく断られてるように聞こえ、睨まれているように感じるらしいです。


「君そんな怖い顔しなくてもさぁ、そっちの子だけでも行く?」


(あああ、まずい)


「行かないです、その子に近づかないでください」


私はさっちゃんの前に移動して守るような位置に着きます。


側から見ると、私が、ビクビクしてるさっちゃんを守ってるよに見えるのですが…


実際は私がビクビクして、さっちゃんは今にも飛びかかろうとしてるんです。


(あああああ マジまずい)


それが逆に男の癇に触ったのか。


「俺はそっちの女の子と喋ってるんだよ」


と少し喧嘩越しに私に言ってました。


なので私がちょっと怯んでしまった隙に、男がさっちゃんに近づいてしまったんです。


「あ、そ、その子に触らないで」


男の手がさっちゃんの肩に近づいていきました。


(ああああああああ)


「やめ…」


私を引き止める前に、ついにさっちゃんの肩に触れてしまったのです。


(ダメだ)


「てめえ触りやがったなこのやろぅ」


さっちゃんの声が店に響き渡り、男たちが固まってしまいました。


「てめえさっきから聞いてりゃいい気になりやがってこのクソ野郎が、てめーらと一緒に飲みに行くかこの馬鹿野郎、だいだいその不細工なツラひっさげてこっちに近づいてくんな」


「んな…」


男たちは絶句して口をパクパクさせてました。


(だから近づくなって言ったのに)


「テメェが先に手を出しんだからな、殴られても仕方ねえよなぁ」


男たちも頭にきたのか。


「な、殴れるもんなら殴ってみろよ」


(ダメダメダメ)


私はもう声が出ませんでした。


「いいんだな、後で絶対文句を言うなよ」


(あああああダメダメだめぇぇぇぇぇ)


「あーいいぜ」




ずばぁぁーーーーん   バタ




さっちゃんの右ストレートが炸裂した。


(ああああああ)


その後の事は何も聞かないでください。


…はぁ。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 必要な時に毅然と対応出来るさっちゃんは、爽快感があって頼もしいですね。 長身でキリッとした印象とは裏腹に大人しい「私」と、小柄で愛らしいのに気の強いさっちゃん。 性格や気質が見事に好対照な…
[良い点] さっちゃんwwwwwwww 強い\(^o^)/ 本当は怖いのに、頑張って虚勢を張る主人公が可愛いです。 そしてその理由がさっちゃんを守るためというか、さっちゃんから相手を守るためで、それ…
[良い点] 見た目と中身のズレを 展開の中でしっかりと使えている点 テンプレのようにわかりやすい使い方で それが面白かった [一言] 「私には大切な友達がいます」 と、この作品がワンセットだとして見る…
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