表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/9

告白ノススメ。

「ふーむ。大事、かあ。」

昼休みの学食で、奈々が守のことを一通り話すと、“のり”こと紀子が不思議そうに言った。

「大事で大事で、誰にも話せなかったの。ごめんね。隠すつもりじゃなかったんだけど。」

「あ。そんな謝んなくていいよ。よくわかんないけど、すごく大切なんだよね。しかし、意外。奈々って見た目の割に一途なんだね。」

「意外って何よー。」

入学式当初から、奈々を遊び人と思っていたらしい。派手な顔立ちに髪の色は明るめ。しかしよく見れば、服装はシンプルな、ジーンズにパーカーなどの組み合わせが多い。服もバッグもブランド物はほとんど持っていない。服装が地味でも派手に見える奈々。なので“意外”なのである。


「で?告ってないの?予定は?」

のりの興味津々な事情聴取が続く。

「迷ってる。今のままなら友達でいられるけど、告ってダメだったら友達ですらいられなくなりそうだもん。」

「そいつ、絶対、奈々に気があると思うけどなー。高校生が、電車で1時間半かけて、何回もお見舞い来るなんて、よほどのことだよ。」

「塾仲間にもいつもそう言われてたけど…。」

自信がないし、守が何を考えてるか、さっぱりわからない。

「告っちゃえば?そいつの気持ち、知りたくね?」

知りたいけど、すごくこわい。

友達のままでいいから、会える関係でいたい。

誰かが守の彼女になってしまうのは、切ない。


周りがザワザワと席を立ちはじめていた。時計を見ると、午後の講義の時間が近づいていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よろしくお願いします。☆小説家になろう 勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ